Project/Area Number |
20K02136
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 08010:Sociology-related
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Research Institution | Nara Women's University |
Principal Investigator |
澤田 佳世 奈良女子大学, 生活環境科学系, 准教授 (60454998)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田間 泰子 大阪公立大学, 人間社会システム科学研究科, 客員研究員 (00222125)
洪 賢秀 明治学院大学, 社会学部, 研究員 (70313400)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Keywords | 少子化 / 生殖 / 男性 / ジェンダー / 東アジア / 産育 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、東アジアの少子社会と生殖のジェンダー構造を、生殖の当事者である〈男性の経験〉に焦点をあて分析する。少子化する日本と韓国で、20代後半から30代の子育て世代の男性にインタビュー調査を行い、アクターとしての男性の生殖をめぐる意識と実践を把握、妊娠・出産前後から初期育児までの生殖過程における男性の経験から生殖のジェンダー構造を分析し、東アジアの少子化現象の質的調査による実証的理解を試みる。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、日本と韓国をフィールドに、少子化する東アジアにおける生殖のジェンダー構造の変化を、生殖をめぐる〈男性の経験〉に焦点をあて考察することにある。少子社会で男性は、妻やパートナーの妊娠・出産前後から初期育児までの生殖の過程にどのように関わっているのか。本研究は、産育のアクターとしての男性に着目し、少子化する日本と韓国の男性の子産み子育てをめぐる実践と意思決定のプロセスを、子育て世代の男性を対象とした半構造的インタビュー調査を軸に実証的に探究する。 4年目となった今年度は、コロナ禍を経た社会情勢もふまえながら、研究組織全体で2回の研究会を開催し、沖縄でのインタビュー調査を中心に、世界社会学会で研究代表者による中間報告を行い、既存文献のサーベイおよび公的統計と関連資料の収集、各自の研究の進捗状況の報告を継続、加えてこれまでのインタビュー調査で収集した音声データ起稿の匿名化の作業を協力して実施した。 6月にオーストラリアで開催された世界社会学会で研究成果の中間報告を行った。 11月の第1回研究会では、今後の研究計画、インタビュー調査の準備・実施、各自の関連研究の進捗状況を確認した。1月の第2回研究会では、インタビュー起稿の確認と匿名化の作業を行い、今後のインタビュー調査および報告書作成等の打ち合わせを実施した。 3月には沖縄で、子育て中・子育て経験のある20代から40代の男性を対象に、子どもをもつこと、妊娠・出産・子育て、仕事との両立や父親との思い出などに関するこれまでの経験や考え方についてインタビュー調査を実施した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
4年目となる今年度は、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う行動制限のこれまでの現地調査の延期をふまえ、国内での資料収集およびインタビュー調査を中心に実施した。また、再延期1年が認められる研究課題であることから、研究組織内で相談し、再延長のうえ社会情勢をふまえ韓国調査は2024年度に行うこととしたため、インタビュー調査の実施にやや遅れが出ている状況といえる。 一方、調査対象者および協力者からの協力を得て、前年度から繰越しとなっていた沖縄での追加でのインタビュー調査を実施することができた。あわせて、研究組織全体で複数回にわたり研究会を開催し、全体の研究実施計画やインタビュー調査の打ち合わせ、これまでのインタビュー調査の文字起こしや匿名化、調査内容の分析や各自の研究関心のアップデートなど調整を重ねることができた。また、研究の問題意識および分析枠組みを中心に、世界社会学会で中間報告を行うとともに、関連する研究発表から多くの学びを得ることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
コロナ禍における現地でのインタビュー調査実施の遅れへの配慮をふまえ、当初予定していた全体の研究期間を再延長し、現地調査を含み5年計画での研究目的の達成に切り替え、今後の研究を進めていく。 最終年度となる2024年度は、ひきつづき社会情勢に留意しながら、以下3つの調査研究を継続して実施する。 1)第2の人口転換、日韓を中心とする東アジアの少子化、生殖・家族とジェンダーに関する既存研究のサーベイを継続して行い、先行研究の知見を整理する。 2)調査対象国・地域の人口・出生動向と家族・労働・ジェンダー関連の社会経済構造に関する公的統計や関連資料のサーベイを継続して行う。あわせて、広く少子化に関連する法制度の把握に継続的に努める。 3)社会情勢を見極めながら、韓国で、20代から40代の子育て世代の男性を対象とするインタビュー調査を実施する。必要に応じて、日本での補足調査の対応も検討する。男性の家庭参加および産育に関連する諸機関・団体への訪問も状況に応じて検討していく。インタビュー調査については、社会情勢および調査対象者の希望に応じて、オンラインと対面を適宜切り替えて対応する予定である。 上記、研究を並行してすすめながら、適宜成果発表を行っていく。また、最終年度にあたり、状況に応じて全体の報告書を作成する予定である。
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