家族場面における認知症者との接し方を学ぶための工学支援技術
Project/Area Number |
20K02195
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 08020:Social welfare-related
|
Research Institution | Shonan Institute of Technology |
Principal Investigator |
湯浅 将英 湘南工科大学, 情報学部, 教授 (80385492)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
本多 博彦 湘南工科大学, 工学部, 教授 (90339797)
片上 大輔 東京工芸大学, 工学部, 教授 (90345372)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
|
Keywords | 擬人化キャラクタ / 認知症 / ヒューマンエージェントインタラクション / 擬人化エージェント / キャラクタ / コミュニケーション / ソーシャルスキル / コミュニケーション工学 / 福祉工学 / ヒューマン・エージェント・インタラクション |
Outline of Research at the Start |
本研究では,近年の社会問題である認知症高齢者の介護におけるトラブル解決とストレス軽減を目指し,認知症者との適切な接し方を学ぶための工学支援技術を構築する.認知症者役を演じる擬人化キャラクタを用い,コミュニケーション時のトラブル状況を仮想的に作り出し,その際の接し方を練習するシステムを開発する.日本は認知症高齢者を自宅で介護するケースの増加が見込まれているが,認知症者との対応で起こるトラブルやストレスが社会問題となっている.本研究では,認知症者の介護時のトラブル解決法およびストレス軽減法を確立し,接し方を学ぶ学習支援技術およびトラブル事例を共有するオンラインシステムの構築を狙う.
|
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,認知症者とのコミュニケーションにおけるストレスを軽減するため,認知症者役を演じるキャラクタを用い,その接し方を体験するツールを提案する.ユーザは認知症者を模したキャラクタとのコミュニケーションを繰り返すことで,適切なコミュニケーション方法,ストレスを軽減する接し方を学べる.本研究期間において目的とするツールを試作し,改良を施してきた.認知症者を演じる3Dキャラクタは独自に作成した.ツールではPCの画面内にキャラクタが登場し,文字で状況が説明される.キャラクタとユーザの間で疑似的に会話が進行し,会話の途中で画面内にボタンが表示され,ユーザが対応(接し方)をボタン押下で選ぶ場面になる.対応方法の選択後に,選択が適切であったか,不適切であったかキャラクタのリアクションが表示される. ツールの不具合の改良と出題内容を改善した後,他の人でも気軽に実施できるようにWEBサイトに実装した.さらにツールの評価実験を実施した.実験の結果,複数の問題をこなすことで正答率が上がり,一定の学習の成果がある可能性が示された.実験では記述形式の質問とコメントへの記入も促した.ツールの利用を通して何を学ぶことができたか,という質問に対し「小さいウソや事実を曲げることが重要であることが学べた」とする回答が,25%程度見受けられた.認知症者と接するときに意識的に自らの言動を変えるべきであるとした回答が得られており,本ツールが有用である可能性が示された.実験結果からは,海外においても同じ問題を抱えていること(正しい接し方ができないことがストレスになること)も分かり,提案したツールの意義を確認できた.研究成果は最終年度に査読付き論文として採録され,作成したツールはウェブサイトで公開している.
|
Report
(4 results)
Research Products
(7 results)