超高齢社会における「ケアの高度化」を担う介護専門職教育ーデンマークをモデルとして
Project/Area Number |
20K02197
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 08020:Social welfare-related
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Research Institution | Chukyo University |
Principal Investigator |
野口 典子 中京大学, 社会科学研究所, 特任研究員 (10142647)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Keywords | 福祉・介護人材養成確保 / 社会的評価 / 労働条件 / 職員組織 / 中堅職員 / 介護労働 / 環境指標 / ストレス予防 / 代替要員 / 段階的復帰 / ケアの高度化 / 養成プログラム / 社会サービス法 / 職務役割分担 / リスク管理マネジメント / サービスアシスタント / 超高齢社会 / 介護人材 / 国際比較 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、介護施設におけるケアニーズを的確に捉え分析し、柔軟かつ安定的に「ケアの高度化」を実践できる技術を持つ介護専門職を如何に養成するかについて提示することにある。そのために、介護専門職養成を先駆的に行ってきているデンマークをモデルとして、その教育システム、プログラム、教授法の検証を行い、わが国の介護専門職養成教育の革新を図ることにある。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究の課題は、わが国の福祉・介護人材の養成確保政策の再考の方向性を探ることにある。そのために福祉・介護人材に対し、広く人材養成を実施しているデンマークを参考とすることとしてきた。2022年度は、デンマークの実践現場へのヒアリング調査を予定していたが、新型コロナウィルスの終息が長引いたため、現場におけるヒアリングが困難であるとのことから、実施を見送った。この間、インターネットにより現場の方々との交流を実施し、最新の情報の収集を行ってきた。こうした情報を加味しつつ、2023年5月に『デンマーク発 高齢者ケアへの挑戦―ケアの高度化と人財養成』(法律文化社)を刊行すること予定している。 また日本国内において、社会福祉法人内における人材養成に関する取り組みについてのヒアリング及び現場関係者との研究会を重ねてきた。すでにデンマーク・ソーシャルワーカー協会が作成した「ソーシャルワーカーの専門性と労働環境の指標となるスタンダード」の検討を行ってきたが、その内容を参考にしながら、日本における職場人材の確保にむけての取り組みに関するマニュアル作成(試案)の作業を行ってきた。その枠組みは以下のようである。①福祉・介護労働に対する社会的評価の向上にむけての広報メディア戦略、②仕事への不充足感という本質的問いに関して、職場でのミーティングのあり方等への提案、③健康や病欠への対応といった労働条件の徹底的見直し、④職場組織並びに職位等の責任権限のあり方の見直し、⑤管理職教育(中堅職員)の再考である。この枠組みにより、現場職員との研究会を持ちながら、その具体的展開について協議を重ねてきた。しかしながら、こうした提案は、現場が実践し、評価しながら進行していくものであり、時間のかかる作業であることと認識している。今後も継続しながら、介護施設における人材(財)養成確保のためのマニュアル作成に当たる予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウイルスの感染拡大の終息の遅れにより、海外への渡航ならびに現地調査が予定通り進行しなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年10月にデンマーク・スヴェンボー市、オーデンセ市、コペンハーゲン市をフイールドとして、高齢者ケアの最新の情報収集を行うことを予定し、すでに訪問先へのコンタクトを取り始めている。 そこで行う予定にしていることは、以下のようである。①「認知症村」という新たなコミュニティケアの実践を行ってきているデンマークにおいて、専門職の確保をどのように行っているのか。②福祉・介護職の職能団体であるソ―シャルワーカー協会の機能と役割、実際の活動をヒアリングする。③FOA(労働組合、コペンハーゲン支部)に訪問し、福祉・介護労働者に対する保護政策の実際についてヒアリングを行う。 こうした現地でのヒアリングをもとに、福祉・介護人財養成確保に関する報告書を作成、さらには現場で活用できるマニュアルとしていき、これまで協力していただいた社会福祉法人ならびに自治体で検証を行っていただく予定としている。
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Report
(3 results)
Research Products
(1 results)