「雇用なき成長」下における若者の自立支援のあり方の国際比較研究
Project/Area Number |
20K02206
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 08020:Social welfare-related
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
佐々木 宏 広島大学, 人間社会科学研究科(総), 准教授 (50322780)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村澤 和多里 札幌学院大学, 心理学部, 教授 (80383090)
村澤 真保呂 龍谷大学, 社会学部, 教授 (80351336)
山尾 貴則 東北文化学園大学, 現代社会学部, 教授 (80343028)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2022: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
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Keywords | 若者の自立 / 若者 / 自立支援 |
Outline of Research at the Start |
20世紀末以降、先進国、途上国いずれにおいても、経済成長と職業の量・質の改善の乖離がみられるようなった。こうしたトレンドのなかで最も困難に直面している集団の一つが若者であり、世界各国で「学卒後、まともな仕事に就けない若者」の問題が発生している。本研究では、この問題が顕著にみられる、インド、日本、フランス、韓国での調査によって、各国における問題のあり方、対策の現状等を整理し、比較検討をする。その上で、まずは若者の自立支援に関する政策やソーシャルワークの望ましいあり方を明らかにする。次いで「貧困」や「失業」の社会的意味付けをめぐる新理論の構築を試みる。
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Outline of Annual Research Achievements |
2022年度前半は昨年度と同様、コロナ禍によって海外現地調査の実施ができないという条件のもと、インド、フランス、日本、韓国の若者の自立困難の現状と背景について、各国研究班毎に検討をすすめた。また、後半から海外現地調査が可能となったため、12月から1月にかけてインド研究班は現地を訪問し、資料収集と聞き取り調査を実施した。年度後半に研究会を開催し、以上の研究活動の成果をとりまとめた。
インド研究班による今年度の現地調査はインド・ウッタルプラデーシュ州バラナシとニューデリーで実施した。バラナシでは高学歴失業青年への聞き取りとバラナシ県の高等教育の基礎資料の収集をおこなった。後者では、2010年代の高等教育機関の増加傾向とその詳細を明らかにするためのデータを得ることができた。ニューデリーでは日系人材派遣・紹介企業のインド事務所を訪問し、担当者から近年の若者に対する求人動向、高学歴失業問題に対するインド国内の民間企業の取り組み等を聞き取った。
2023年2月に各国(インド、フランス、日本、韓国)研究班が一同に会した研究会を広島大学で開催した。この会では日本班から不登校とひきこもりについての研究報告、インド班からインドの若者問題の特徴についての研究報告があった。前者では現代日本の青少年の生活に対するインターネットやスマートフォンの影響が指摘された。後者では、現代インドの若者問題は経済政策や人口政策の関心事として「構築」されていることが指摘された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
今年度後半から海外現地調査の実施が可能になったものの、現地調査の実施を前提にした当初の研究計画と照らし合わせると当然、進捗は遅れていると言わざるを得ない。一方で、各国の政府統計や関連する調査研究の結果を参照するなど現地調査に頼らない研究活動も展開し、一定の前進があったことも事実である。そこで「やや遅れている」と評価した。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は現地調査の実施に関する制限がほぼ緩和されると思われるので、速やかにかつ積極的に実施していく。
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Report
(3 results)
Research Products
(24 results)