自閉スペクトラム症(ASD)者の職場定着支援における効果モデルの構築と検証
Project/Area Number |
20K02273
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 08020:Social welfare-related
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Research Institution | Shizuoka Sangyo University (2022) Gunma University of Health and Welfare (2020-2021) |
Principal Investigator |
川端 奈津子 静岡産業大学, 経営学部(磐田), 准教授 (70770105)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
新藤 健太 群馬医療福祉大学, 社会福祉学部, 講師 (00752205)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2021: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
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Keywords | 自閉スペクトラム症(ASD) / 職場定着 / 障害者雇用 / 一般企業 / プログラム評価 / 自閉スペクトラム症(ASD)者 / 効果モデル / 民間企業 |
Outline of Research at the Start |
民間企業の障害者雇用者数が増加の一途をたどるなか、発達障害者の平均勤続年数は他の障害種に比べて著しく短い。とくに知的発達の遅れを伴わない自閉スペクトラム症(autism-spectrum disorders: ASD)者の離職が多く、職場定着への取り組みが課題となっている。しかし、既存のプログラムは就労への”移行”に焦点をあてた外部支援者からの提供型が中心で、”定着”のために雇用現場が参画・協働して作成された効果的なプログラムモデルは未だ報告されていない。 そこで本研究では、プログラム評価の理論と方法論を用いて、雇用現場の参画と協働による効果的プログラムモデルを構築することを目的とする。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、一般企業(特例子会社を除く)で働く自閉スペクトラム症(以下、ASD)者の職場定着促進に向けて、雇用現場の参画を得ながら、プログラム評価の理論と方法論を用いて効果的な職場定着支援プログラム(以下、効果モデル)を構築することである。 本研究は、第1~第5ステージで計画されている。研究3年目にあたる令和4年度は、第2ステージで構築した効果モデル(暫定版)を、インタビュー調査に協力して頂いたASD者の職場定着で成果を上げている企業17社の障害者雇用担当者に提示して意見交換を行う「研究成果報告会」を開催した(オンライン)。そこでの検討をもとに効果モデル(暫定版)を改訂し、効果モデル(試行版)を形成した。具体的には、①プログラム理論(インパクト理論・プロセス理論のサービス利用計画および組織計画)、②17項目、144要素から構成された効果的援助要素リスト(【A領域:企業理念・方針の共有】、【B領域:サービス提供組織】、【C領域:自社に適した人材育成】、【D領域:本人への個別的支援】、【E領域:共に働く社員へのサポート】)、③プログラムが効果的なプログラムモデルの基準に準拠している程度を測定するためのフィデリティ尺度 の3点を構築した。 効果的援助要素の中で特徴的であったのは、特定の社員をキーマンとした「本人理解にもとづく個別的支援」と「共に働く社員へのサポート」であった。なお、この過程で日本自閉症スペクトラム学会第20回記念大会で中間報告を行い、査読論文2本を執筆している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
当初は、令和4年度内に広域的事業所を対象としたアンケート調査を終えている予定であったが、第2ステージの予備的プログラム評価調査(GP事例調査)の実施が大幅に遅れたため、予定期間内で終えることができなかった。 理由として、研究開始初年度(令和2年度)から新型コロナウイルスの感染拡大が始まり、予想外に長期化したことにより事例調査の実施が最終的に1年ずれ込んでいることが挙げられる。そのため、補助事業期間の1年延長を申請したところ、3月に承認されている。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度となる令和5年度は、第4ステージの課題である効果モデル(試行版)の妥当性の検証のため、効果的援助要素リストおよびフィデリティ尺度の項目が、①どの程度実施されているか、②実施している項目が多いと良い成果が出ているのか、③どの項目がどの成果と強く結びついているのか、等について、広域的な事業所を対象にアンケート調査を実施予定である(所属の倫理審査委員会に申請中)。さらに、その結果を分析して効果モデル(提案版)を構築し、さらなる検討と改訂を行うとともに効果モデル(提案版)の「実施ガイドライン・マニュアル」を作成、印刷・製本して配布するものである。
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Report
(3 results)
Research Products
(4 results)