“ポスト特別措置法”に向けたホームレス支援システムの再構築に関する基礎的研究
Project/Area Number |
20K02309
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 08020:Social welfare-related
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Research Institution | Nihon Fukushi University |
Principal Investigator |
山田 壮志郎 日本福祉大学, 社会福祉学部, 教授 (90387449)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
垣田 裕介 大阪公立大学, 大学院生活科学研究科, 教授 (20381030)
後藤 広史 立教大学, コミュニティ福祉学部, 教授 (60553782)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2022: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Keywords | ホームレス / 特別措置法 / 生活困窮者 / 国際比較 |
Outline of Research at the Start |
2002年にホームレスの自立の支援等に関する特別措置法が制定されてから20年近くが経過し、2027年には期限切れを迎えようとしている。この間、日本のホームレス問題には、精神疾患を抱える人や刑務所等からの出所者など多様な背景からホームレス状態に至る人や、ネットカフェ居住者、車上生活者など広い意味でホームレス状態にある人が増加するなどの変容がみられる。 本研究では、支援団体等へのヒアリングを通じて近年のホームレス問題の特徴を明らかにするとともに、専門家へのヒアリングや現地視察を通じて諸外国の取り組み事例を把握し、“ポスト特別措置法”におけるホームレス支援システムの法的枠組みを考察する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、ホームレスの自立の支援等に関する特別措置法が2027年に期間満了を迎えることを見据え、近年におけるホームレス問題の変容を検討し、“ポスト特別措置法”におけるホームレス支援システムの法的枠組みのあり方を考察することにある。 従来、ホームレス問題は日雇労働者の失業問題という側面から捉えられてきたが、この20年の間に、住居喪失プロセスの多様化、広義のホームレスの存在など、ホームレス問題をめぐる状況は変化してきている。また、生活困窮者自立支援法の施行、新たな住宅セーフティネット制度の創設など、ホームレス支援に関わる政策動向もめまぐるしく展開する中で、海外で取り組まれている予防的住宅保障システムも視野に入れながら、ホームレス問題の変容に対応しうる法的枠組みを検討することが重要な政策課題になっている。 こうした問題意識のもと、本研究では、ホームレスに対する相談支援に取り組む自治体や民間支援団体などの視察、海外の行政機関、支援事業者、研究者等に対するヒアリング調査を通じた国際比較を軸にして、①近年におけるホームレスの住居喪失プロセスの特徴、②その特徴を踏まえた“ポスト特別措置法”におけるホームレス支援システムの法的枠組みのあり方を研究課題として設定した。 2022年度は、中国地方および北陸地方の生活困窮者自立相談支援機関や福祉事務所を訪問し、地方都市において住居喪失者がどのように表れているか、また大都市のような支援資源が十分にない中で生活困窮者の居住ニーズにどのように対応しているのか等についてヒアリングした。 加えて、ホームレス支援システムの推進のためにはホームレス支援策に対する社会的支持が不可欠であることから、2021年度に実施したインターネット調査の結果を用いて、ホームレス支援策に対する支持と自己責任規範との関連を分析し論文として発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究は、国内外の行政機関や民間支援団体へのヒアリング調査を軸にして計画を立てていたが、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、特に海外でのヒアリング調査を実施することができなかった。しかし、国内の支援機関へのヒアリング調査に取り組むことで、“ポスト特別措置法”に向けた支援システムの課題の抽出を試みることができた。また、研究を推進する中で、ホームレス施策に対する社会的支持の規定要因を新たな研究課題として見出し、インターネット調査の結果をもとに論文として発表することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
新型コロナウイルスの収束が見通せない中、当初予定していた研究計画を修正し、海外の支援機関へのヒアリング調査よりも国内の支援機関、とりわけ2022年度に実施したような地方都市でのホームレス問題及び支援施策の実態に関するヒアリング調査に重点を置いて推進する。ただし、新型コロナウイルスの感染拡大状況が収束に向かえば、当初予定していた海外の支援機関へのヒアリング調査を計画する。
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Report
(3 results)
Research Products
(26 results)