Molecular genetic analysis of the effect of fetal nutritional conditions on the health of adult
Project/Area Number |
20K02373
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 08030:Family and consumer sciences, and culture and living-related
|
Research Institution | Kyoto Women's University |
Principal Investigator |
松本 晋也 京都女子大学, 家政学部, 准教授 (30263156)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
|
Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2022: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
|
Keywords | Caenorhabditis elegans / FOAD / epigenetics / starvation / histone acetylation / fat accumulation / histone / DOHAD |
Outline of Research at the Start |
生活習慣病胎児期起源説(FOAD説)とは,胎児が子宮内で低栄養などに曝されると体質変化が生じ,その体質変化により成人後の生活習慣病のリスクが高まるという仮説である。申請者は,これまでにCaenorhabditis elegans(以下線虫)が飢餓を経験すると次世代線虫の脂肪量がふえることを見いだしており,FOAD説が線虫でも成立することを示すとともに,ヒストンのメチル化を介したエピジェネティクスが関わる可能性を見いだした。本課題では,親世代の飢餓体験がどのようなメカニズムで子世代の体質変化を引き起こすのかをヒストン修飾の観点から解析する。
|
Outline of Annual Research Achievements |
生活習慣病胎児期起源説(Fetal Origin of Adult Diseases:以下FOAD説)とは,胎児が子宮内で低栄養などに曝されると遺伝子発現パターンが恒久的に変化した結果体質変化が引き起こされ,成人後の生活習慣病発症リスクが高まるという仮説である。本研究代表者は,これまでにCaenorhabditis elegans(以下線虫)が飢餓を経験するとその子世代線虫の脂肪量がふえることを見いだし,FOAD説が線虫でも成立することを示すとともに,このような変化がヒストンの化学修飾(メチル化,アセチル化)を介したエピジェネティクスにより引き起こされる可能性を見いだした。 このような背景にもとづき,2022年度はFOAD説のメカニズム解明の手がかりをえるため,エピジェネティクス変異をもたらすヒストンメチル化代謝関連遺伝子,ヒストンアセチル化代謝関連遺伝子の子線虫発生時における発現変動を解析した。具体的には,2021年度までに線虫胚発生ステージ(ほ乳類の胎児期相当)において関与が示唆されたヒストンメチル化代謝関連遺伝子(メチル化遺伝子:7個,脱メチル化遺伝子:20個)の発現をRT-PCRで解析した。その結果,2個のヒストンメチル化遺伝子の顕著な減少を認めた。また脱メチル化遺伝子群は全体的な発現低下が認められた。ヒストンアセチル化代謝関連遺伝子では,1個の脱アセチル化遺伝子の活性が低下していることを示唆するデータが得られた。この結果は,親線虫が経験した飢餓体験の影響がヒストンのメチル化とアセチル化を介して,発生中に仔線虫内でエピジェネティクス変異をもたらす可能性を示唆する。しかし,2022年度の結果は再現性にやや問題があると感じており,しっかりとした明確なデータといえるレベルに達していないと考えている。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2022年度は研究協力者(学生)がかなり登校し,研究協力に従事することができるようになったこと,研究代表者自身のコロナ対応が軽減したことから,当初の計画に沿った研究が展開できたと考えている。 しかし,2020年度,2021年のコロナ流行による遅れを完全にリカバーすることはできず,研究費を2024年に繰り越してさらに研究を展開する予定である。
|
Strategy for Future Research Activity |
2020年度から2022年度のコロナ禍による研究展開の遅れは取り戻しつつあるとはいえ,リカバーするにはほど遠い状態である。そのため,初年度の経費使用が少なかったこと(コロナ禍のため)から,研究費を短期的,集中的に投入して成果を上げたいと考えている。具体的には,エピジェネティクの観点からCaenorhabditis elegansのDNAマイクロアレイ法に充て,当初予定していた研究目的を達成することを計画している。
|
Report
(3 results)
Research Products
(6 results)