海外に繋がる子ども達と日本人児童生徒の共学をめざした言語活動の開発
Project/Area Number |
20K02497
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 09010:Education-related
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Research Institution | Asahi University |
Principal Investigator |
松井 かおり 朝日大学, 保健医療学部, 教授 (70421237)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
Fiscal Year 2022: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2021: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2020: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
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Keywords | 海外に繋がる子ども / 共学 / ワークショップ / アート / 社会文化的アプローチ / 学習支援員 / 仲介者 / 言語教育 / 多文化・多言語 / 共同体 |
Outline of Research at the Start |
現在、海外に繋がる子ども達の増加に伴い、外国人児童生徒の教育方法が喫緊の課題となっている。各学校に在籍する外国人児童生徒の人数だけでなく、彼らが背景に持つ文化や言語、学習履歴が多様であることから、彼らに対する一律な教育プログラムの実施あるいは日本語教員による個別指導というどちらの教育方法にも限界がある。今後は、海外につながる児童生徒が日本語学習の途上であっても、日本人児童生徒とともに学ぶことができる教育の在り方を探求する必要がある。 本研究の目的は、社会文化的アプローチに基づく言語発達・学習論の立場から、ドラマ活動などアートを媒介とした新たな言語環境のモデルを構築することである。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、社会文化的なアプローチに基づく言語発達・学習論の立場から、ドラマ活動やアートを媒介とした言語教育モデルを構築し、外国に繋がる子どもと日本人児童生徒が共同で学ぶ環境を提案することを目的としている。 本年度は、外国につながる子どもが多く在籍する小学校において、2020年度から継続しているワークショップ活動の時間で、身体を使って子ども達のイメージを膨らませるような活動を中心に実施した。また日本語学習や、国語での表現活動に繋がるようなことばを扱う活動も一部導入した。 特に、外国につながる子ども達が苦手だと言われている、論理的に話す、文脈に応じた話し方をするという言語表現の体験の場づくりとして、演劇的手法を使ったワークショップを企画した。学習支援員と演劇ファシリテーターの支援を得て、グループで協力してなんでも嫌がる「魔王」を説得する、という目的に向けて、グループで話しあう、各々の意見をメモする、メモをみながら、意見の取捨選択をする、友達の意見をサポートするための意見を出す、みんなの前で発表するなど、多様な言語活動と、それに伴う子ども達の発話が観察された。 本年度は、そのほか子ども達と一緒に活動する学習支援員にも焦点をあて、支援員が抱える悩みや葛藤についての分析を行ったり、ヨーロッパの移民大国であるドイツにおける演劇を通した移民の子ども達の活動づくりを参観し、演劇監督や劇場関係者にインタビューを実施した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
研究が遅延している理由は、継続して参与観察をしている学校が新型コロナ感染症対策として、ワークショップ活動の時間を休止する措置をとったからである。これによって、予定していた新しいワークショップ活動の試行ができなかった。 また研究者自身が、職場での配置換えにより、戦争・紛争地域からの避難民留学生受け入れ業務にあたったため、不安的な情勢に応じた職務遂行が求められ、計画的に調査研究を行うことが難しかった。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度は、調査校におけるワークショップ活動を継続し、身体や絵、音楽、写真などを媒介にした活動のバリエーションを増やし、試行していく。年齢、母語、日本語力の異なる子ども達が一緒に楽しんで学べることを条件にした活動を実施するなかで、工夫すべき活動の設定を考察する。これらの活動事例をまとめて発表をめざす。
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Report
(3 results)
Research Products
(5 results)