ベルン師範学校出身教授J・イッテンの発想法教育学とワイマール期実験学校教育学受容
Project/Area Number |
20K02499
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 09010:Education-related
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Research Institution | Kobe University (2022-2023) Kansai University of Social Welfare (2020-2021) |
Principal Investigator |
鈴木 幹雄 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 名誉教授 (70163003)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 明 関西福祉大学, 教育学部, 教授 (30258256)
大関 達也 兵庫教育大学, 学校教育研究科, 教授 (80379867)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥3,510,000 (Direct Cost: ¥2,700,000、Indirect Cost: ¥810,000)
Fiscal Year 2022: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | J・イッテン / 発想法教育学 / 芸術アカデミー改革 / ワイマール期 / 実験学校 / トイツ敗戦期 / 実験学校教育学遺産 / ゲッティンゲン大学 / ベルン師範学校出身教授 / 実験学校教育学受容 / グループ活動教育学 / 自己探求的芸術教育学 / 現代の児童芸術教育学 / 師範学校出身教授 / 実験学校教育学受容ベルン / ヘルツェル学派 / ヨハネス・イッテン / 発想法教育学の成立 / 実験学校教育学 / ワーマール期 |
Outline of Research at the Start |
我々の先の共同研究では、「20世紀初頭ドイツにおけるヘルツェル学派の造形表現研究とイッテンの発想法教育学の発見」をテーマに、バウハウス教育学が20世紀の約100年間にわたる豊かさをいかに獲得したか、この輪郭を同教育学の成立事情を踏まえて明らかにした。 そこで本共同研究では、本申請研究課題テーマを、<師範学校出身教授教師達の改革的初等教育学>という「教育界」と<芸術アカデミーとその教育の改革>という「造形芸術界」、これら二つの「界」の相互影響関係として解き明かしたい。そしてもってわが国のバウハウス研究を追随を許さない、国際的な水準の峰として創り上げる。
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Outline of Annual Research Achievements |
1、改革芸術学校バウハウスは、高等教育における芸術教育、デザイン教育、工芸・建築分野の水準の高さとその導入教育を通してドイツ語圏の芸術学校改革に先駆的な役割を果たしてきたが、同教育の自己探求的基礎付けという、同校教育根幹の成立事情研究を積み残してきた。 2、他方同校導入教育の重要なインパクトは、イッテンが学んだシュトゥットガルト、ヘルツェル学派の改革的精神によってもたらされた。同時に彼は、1930 年代にドイツのクレーフェルトに公設された繊維工芸中等学校改革実践の研究を通して、導入教育(学)のアプローチを取り入れた。その結果、イッテンの導入教育( 学)は本質的には1920-30年代の実験学校教育学、とりわけ実験学校の体験的・探求的教育学、並びに実験学校で育まれたグループ学習を手掛かりとした探求的教育学を巧みに活用したものであることが明らかにされた。 3、しかし1920-30年代、教師達によって取り組まれた実験学校教育学の実践と取組みは、1930-40年代のナチズム期の抑圧の後、戦後反省的に記録・再考・分析された。1950年代初頭には師範学校・新制移行期教育大学出身の優秀な教師達が研究者養成大学の大学院に進学し、同時に教育学の研究を志すようになるからである。この歴史的経緯に着目することによって、イッテンがベルン師範学校改革的校長から受けた薫陶が把握可能となり、1920-30年代実験学校教育学研究から得られる本研究テーマ事情と1950年代研究者養成大学に集まった博士課程院生達の研究動態の状況が解明可能となった。そして敗戦期ドイツにおけるゲッティン大学ドクトラントの研究成果と同研究動態に着目することによって、1920-30年代にイッテンによって改革芸術学校に活用されたバウハウス教育学の中核部分が把握可能となる。かくして、イッテンの芸術教育学的貢献の射程が具体的に明らかとなった。
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Report
(4 results)
Research Products
(17 results)