Project/Area Number |
20K02537
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 09010:Education-related
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Research Institution | Nara Women's University |
Principal Investigator |
柳澤 有吾 奈良女子大学, 人文科学系, 教授 (90275454)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
天ケ瀬 正博 奈良女子大学, 人文科学系, 教授 (00254376)
米津 美香 奈良女子大学, 人文科学系, 助教 (50735446)
功刀 俊雄 奈良女子大学, 人文科学系, 教授 (70186427)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2022: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | 道徳教育 / 「星野君の二塁打」 |
Outline of Research at the Start |
道徳の教科化や危険タックル問題との関連で注目された道徳資料「星野君の二塁打」は、子どもの主体性や自主性と社会規範との関係、個人と集団との軋轢、権威主義との向き合い方など、多くの問題を突き付けている。本研究は、教育学のみならず、心理学、歴史学、哲学・倫理学など多方面からアプローチすることによって、従来の一面的な「星野君の二塁打」像を更新するとともに、道徳教育の転換に向けた展望を拓くことを目的とする。
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Outline of Annual Research Achievements |
①オンライン研究会を2022年11月に開催。・中瀬古 哲(神戸親和女子大学):『「星野君の二塁打」を読み解く』に触発されて ・功刀俊雄(奈良女子大学):ベーブ・ルースの「三るいライナー」――子ども向け犠牲バント物語の道徳教材化―― ②令和2年度~令和4年度の研究成果報告書を発行(2023年3月31日)。論考部分の内容は以下の通り。道徳教材:ベーブ・ルースの「三るいライナー」の誕生――子ども向け犠牲バント物語のルーツを探る――(功刀俊雄)/学校教育における文学と人間形成――1950年代後半における道徳教育論争を参照点として――(米津美香)/「星野君の二塁打」から日本の文化的・社会的課題へ――読者のコメントの分析とベーブ・ルースの逸話“George Gets a Big Hit”との比較を通して――(天ケ瀬正博)/討議倫理学から見る道徳教育の展望と課題(藤井佳世)/『星野君の2塁打』から広がる世界(有川淳一)/「星野君の二塁打」の現在(栁澤有吾) ③雑誌論文・栁澤有吾:「ウクライナ支援が意味するもの――戦争倫理学の一視角――」、『唯物論研究』、第161号、2022年、48頁-58頁 [「犠牲の論理」としての兵役と社会契約論、国際的な共同性などについて論じたもの] ④講演会、メディアでの紹介等・米津美香:2022年6月徳島県立文学書道館 文学講座 講演「子どもがひかるとき――育つ・援ける・在る――」/・功刀俊雄:2023年4月30日付朝日新聞朝刊記事「道徳から消えた『星野君の二塁打』」にコメント掲載
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
コロナ禍の影響で基本文献調査やその結果に基づく二次的探索を行いにくい状況は続いたが、入手可能な文献・資料をもとに研究を続けることはでき、オンライン研究会も実施できた。2022年度の主たる業績としては、『読み解く』への反響の分析を含め、各自がさらに発展的な課題に取り組み、その成果を資料編を含む150頁の報告書にまとめた。研究の過程で新たに浮上してきた課題については一部積み残しが生じたものの、当初の目的は達成することができたので、全体としては「おおむね順調に進展している」と判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
研究成果報告書の発行をもって所期の目的を達成することは出来たが、研究の過程で新たに浮上してきた課題については一部積み残しが生じたため期間延長をおこなった。2023年度はその部分を中心に研究を継続することになる。 具体的には、「星野君の二塁打」で問題となった「犠牲の論理」の検討で、とくにそれを社会論・国家論との関係で考えたときには、教育における徴兵制の扱いがひとつの焦点となる。方法としては文献研究となるが、2022年度に訪問調査を行ったゲオルク・エッカート国際教科書研究所の資料も利用しながら研究を進める予定である。
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Report
(3 results)
Research Products
(4 results)