比較教育研究におけるISCED活用の可能性―日蘭の職業教育プログラムを事例として
Project/Area Number |
20K02573
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 09020:Sociology of education-related
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Research Institution | Niigata University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
吉田 重和 新潟医療福祉大学, 健康科学部, 教授 (30549233)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2022: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2021: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2020: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
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Keywords | ISCED / 国際標準教育分類 / 比較・国際教育研究 / 公教育制度 / 学校系統図 / 教育プログラム図 / 国際教育標準分類 / 学校体系 / 教育プログラム / 教育制度 / 接続 / 図式化 / ISCED(国際教育標準分類) / 比較教育 / オランダ教育研究 / 職業教育プログラム |
Outline of Research at the Start |
本研究では、国際比較分析のために開発された指標であるISCED(国際教育標準分類)に着目し、日蘭両国の職業教育プログラムを検討事例として、ISCEDを活用した比較教育研究の在り方を検証する。 ISCEDを活用した比較教育研究の在り方とはどのようなものか。また、ISCEDの活用により得られる研究上の利点とは何か。比較教育制度研究としても位置づけられる本研究は、文献研究によりISCED及び日蘭両国の職業教育の概要を把握した上で、現地調査を通じて各教育プログラムの実態を明らかにするとともに、これらの成果を活かして比較教育研究におけるISCED活用の在り方を検証することを目的とする。
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Outline of Annual Research Achievements |
各国の教育制度は、公教育としての理念を広く共有しつつも、その構造やカリキュラムにおいてそれぞれに大きく異なっている。このような状況を受け、各国の教育事象を横断的に分析するために開発された国際標準教育分類(ISCED)は、教員研修プログラムへの展開など教育政策上の活用が進められている一方で、研究面での検証や活用は依然として限定的である。先行研究では、ISCEDにより各国の教育プログラム及び接続状況の図示が可能であり、従来使用されてきた学校系統図の課題が補われる可能性が示されているが、その具体については未だ明らかにされていない。 以上を踏まえ本研究課題では、従来の「学校系統図」に内在される課題を克服し、公教育制度を正確に図式化する方策の一つとして、ISCEDに紐づけられた「教育プログラム図」に着目している。 2023年度は、2022年度に引き続き、教育プログラム図の事例としてオランダの公教育制度の作図検討を行い、教育プログラム図の特徴及び活用に向けた道筋の具体を検討した。作図検討にあたっては、2022年度までの蓄積を活かし、ISCED2011の関連資料であるpotential pathwaysを参照し、ブラウザ上で操作可能な無料作図ツール「diagrams.net」を用いて、オランダの教育プログラム図をA3版にて試作した。A3版で試作したのは、オランダのように多様な教育プログラムが展開されている公教育制度を図示しようとするとき、各プログラムに付与されている3桁のコードや接続を示す矢印などの情報量が多くなり、結果として作図が困難になるだけでなく、視認性が悪化することを避けるためである。今後は、一般的に図に対して求められる把握しやすさとの両立を図るため、図中に示す情報量の精選を意識し、作図検討を継続する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
コロナ禍が収束しつつある一方で、国際情勢の不安定さもあり、当初計画していた現地調査を実施する目途をつけることができなかった。文献調査へと切り替えることで一定程度の見通しを立てることができたが、入手できる情報に質的・量的な限界があることから、進捗状況を大幅に回復するまでには至っていない。
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Strategy for Future Research Activity |
コロナ禍や国際情勢に鑑みて、改めて現地調査の部分実施を検討する。同時に、現地調査に代替する文献調査及びオンラインでの調査を計画し、研究目的の達成に繋げる。現地調査の実施が難しい場合においても、人的ネットワークを活用するなどして、収集すべき現地情報の質的・量的な水準を維持できるよう努める。
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Report
(4 results)
Research Products
(3 results)