School Governance in Globalization: on the recent school leadership in England
Project/Area Number |
20K02593
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 09020:Sociology of education-related
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Research Institution | Jissen Women's University |
Principal Investigator |
清田 夏代 実践女子大学, 生活科学部, 教授 (70444940)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 一哉 実践女子大学, その他部局等, 特任教授 (60877075)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥2,470,000 (Direct Cost: ¥1,900,000、Indirect Cost: ¥570,000)
Fiscal Year 2022: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2021: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
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Keywords | 英国 / 学校リーダーシップ / グローバル化 / 学校ガバナンス / 教職の専門性 / エグゼクティブ・ヘッドティーチャー / 教師の専門性 / 学校管理職養成 |
Outline of Research at the Start |
本研究の目的は,グローバル化が学校ガバナンス及びそのアクターとしての学校リーダーシップに与えた影響を明らかにすること,また学校リーダーに期待される資質・能力,専門性が必ずしも教師としての専門性に基づくものではなくなっていることを,英国の近年の学校リーダーシップ像の変容を通じて明らかにすることである。研究対象の時期としてはブレア政権による改革以降,現在に至るまでを研究対象の時期とし,具体的な学校リーダーシップ改革政策の展開やその理念,また近年台頭している起業家型の学校リーダーシップ像の実態を明らかにし,学校教育におけるリーダーシップの意味を問い直す。
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Outline of Annual Research Achievements |
2022年度は英国における学校リーダーシップと教員人事権との関係について,1980年代の改革の前後を比較検討し,その変化が含意する教職の専門性への影響について明らかにした。特に1970年代の労働党キャラハン政権が企図していた教育改革とその理念がどのようなものであったのか,教員人事における学校リーダーシップとLEA,また学校評議会の関係が具体的にどのように構想されていたのかを検討し,その上で彼らが構想していた「新しいパートナーシップ」が政治上の展開のなかで一旦棚上げされ,現在の方式へと改革されるには1980年代の新自由主義改革を俟たねばならなかったことを示した。こうした展開と分析については,「1980年代後半の英国における教員人事権の学校への移譲とその含意」(「英国における“学校分権型教員人事”の生成過程と今日的展開-広域教員人事による集権的問題解決との相違を念頭に-」神戸大学大学院人間発達環境学研究科研究紀要第16巻第2号)として,発表した。 また,英国の学校問題としての白人労働者階級男子の学業不振問題を対象とした検討をはじめた。この問題については庶民院教育部会で本格的な取り組みを開始すべく報告書が作成されているが,具体的な対応は個々の学校に求められることになり,その責任は学校リーダーシップが負うことになる。本研究の主たる対象である学校リーダーシップの具体的な取り組みを検討するための前提として,今年度は,「白人労働者階級児童・生徒の教育上のディスアドバンテージ問題への取り組みに関する一考察」(日英教育学会第31回大会自由研究発表,於福岡大学)として口頭発表を行い,それを研究論文として発展させたものを論文「英国における白人労働者階級児童・生徒の学業不振問題に関する一考察―新たな「マイノリティ」問題としての視点から-」『実践女子大学教職センター年報』第6号として発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
2022年度においても,COVID-19感染症の影響が収まっていなかった影響で,英国での調査が実施できず,主に政策文書や文献に頼った研究となった。そうしたなかで,新たに検討していくべき対象が明確になったこともあるので,次年度は英国での調査を用いてその課題を発展させたい。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究は2020年度から助成を受けているものであるが,2022年度までの3年間,COVID-19感染症の世界的な拡大のために,英国での研究調査を実施できなかった。そのため,この期間は主に政策文書,文献などによって研究を進めてきた。こうした研究を通じ,当初の計画に加え,以下の問題を改めて視野に入れ,本研究テーマに取り組む。 少し前から,英国の白人労働者階級男子生徒の学力不振問題が,同国国会における検討事項とされるようになっており,学校教育上の対策が求められるようになっている。この問題に関する最新の議会文書である'The forgotten'においても,この問題は学校教育の現場の対応力が必要なものであるため,教員養成と採用を通じた問題への取り組みについて言及されている。2013年に刊行されたOfstedの報告書「見えない子どもたち」では,この問題への取り組みに対する学校リーダーの重要性を,より明確に示している。個々の学校の教育方針に基づいて教員チームを編成する大きな権限を有する校長らが,この問題をどのように認識し,具体的にどのような取り組みを展開しているのか,その効果なども含めて検証する。 現在,この新たな課題に関する文献を集めている。これらの文献を検討し,問題枠組み,課題等を整理しつつ,英国における具体的な調査の目的,内容,対象等について検討する予定である。学校リーダーの役割,機能をこうした具体的な課題に則して検討し,当初の計画していたような,学校リーダーシップに関する包括的な研究としてまとめる予定である。
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Report
(3 results)
Research Products
(6 results)