多文化・マイノリティ教育におけるオルタナティブな教育メソッドの可能性
Project/Area Number |
20K02608
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 09020:Sociology of education-related
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
松井 真之介 宮崎大学, 国際連携機構, 准教授 (70533462)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2022: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
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Keywords | オルタナティブ教育 / ヒズメット運動 / アルメニア学校 / ムスリム学校 / マイノリティ / モンテッソーリ教育 / ヒズメット |
Outline of Research at the Start |
近年世界中で増加しているマイノリティによる学校設立に関して、単なるマイノリティの文化継承を目的とした学校だけではなく、伝統的な方法に限らない新しい教育メソッドを導入している学校に注目する。そして主に現地調査および参与観察の研究方法によって、マイノリティの文化継承や生存戦略の方法が多様化している現象を紐解き、そこで導入された教育メソッドのどのような部分がマイノリティの文化継承や生存戦略に有効なのかを明らかにする。その上で、マイノリティの教育および文化継承をよりアクチュアルに進めることのできる具体的な方策を提示したい。
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Outline of Annual Research Achievements |
当該年度はこれまでとは違い、海外渡航が緩和されたため、①基礎資料の収集、②国内モンテッソーリ機関への調査訪問、③海外モンテッソーリ機関への調査訪問のうち、③が可能となり、2022年9月10月にフランスパリ、ヴァランス、ベルギーのブリュッセル、リエージュ、アルメニアのエレヴァン、および2023年3月にフランスパリ、ベルギーのリエージュ、に調査訪問を行うことができた。 その成果の一部を、まずは2022年7月の日本国際文化学会シンポジウムA「国際文化学の今日――移民と多文化共生」にて「EU圏のディアスポラ」と題してパネルトークを行い発表し、次いで海外調査中の2022年10月に、アルメニア科学アカデミー東洋学インスティチュートにおける、アルメニア日本外交関係樹立30周年記念シンポジウム“ARMENIA-JAPAN: PAST, PRESENT AND PERSPECTIVES OF FUTURE”にて"Armenian Schools in France from the Viewpoint a Japanese Sociologist"の研究発表を行った。また後者に関しては記念論文集に論文も掲載された。 また、前年度に着目した「広義のオルタナティブな教育メソッド」を発展させた例として、「『地域への目覚め』を介した日本型複言語・複文化教育モデルと複文化教育交流実験検証」(科研研究課題番号20K03090、代表者:熊野真規子弘前大学准教授)という、自分の住む地域(ここでは主に青森県弘前市)とフランス・フランス語をつなぐという非常に興味深い教育実験があるが、2022年8月この実験に前年度に引き続き参加し、複数の大学からの学生の交流に関して非常に重要な知見を得ることができた。 このように海外調査を行い、その成果の一部を研究発表および論文で提示できたことは特筆すべき実績であった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
海外調査が遂行できたこと、そして今までの成果の一部を国内学会および国際学会で研究発表として出すことができたこと、成果論文を国際ジャーナルに掲載したことがこの理由としてあげられる。海外調査と成果発表で「おおむね順調に進展している」ものの、全体から見ると2年のブランクがあるゆえ、海外調査はさらに進める必要があるので、課題終了年度を1年遅らせている。
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Strategy for Future Research Activity |
海外渡航の制限が撤廃されたので、海外のオルタナティブな教育を行う機関への訪問調査を行えるよう、方策および調査対象を改めて選定し直しているところである。 そして国内においても、オルタナティブな教育メソッドを採用して異文化教育を盛んに行っている機関やプロジェクトに注目し、そこを研究対象にして調査を行うことが、海外調査を結果に大きな影響を与えると予測されるので、前年度に引き続き、国内のオルタナティブな教育機関やプロジェクトも詳細に調査することを検討している。
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Report
(3 results)
Research Products
(12 results)