プログラミング教育で小学校理科の理解を深められるか?
Project/Area Number |
20K02750
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 09040:Education on school subjects and primary/secondary education-related
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Research Institution | Kobe Shoin Women's University |
Principal Investigator |
内田 祐貴 神戸松蔭女子学院大学, 教育学部, 准教授 (80758938)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2023: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2022: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2020: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
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Keywords | 小学校理科 / 理科教育 / プログラミング教育 / ICT |
Outline of Research at the Start |
本研究では、理科の理解を深めるための、実験観察用プログラミング教材を研究開発し、定期的な観測など、観測測定を制御するプログラミングを、理科の授業の一部としてできるようにする。そして、小学校などで教育実践をし、理科の理解という観点で効果を検証し、プログラミング教育で理科の理解を深められるかを明らかにする。これらにより、プログラミング体験が、理科の理解につながる授業を現場に提示することを目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、2020年度から実施されている小学校学習指導要領で導入された、いわゆるプログラミング教育において、プログラミング教育が小学校理科の理解を深めることにつながるか、「小学校理科の観察実験用のプログラミング教材」の研究開発と、研究開発した教材の効果の検証の2点から明らかにすることである。 本年度も、まずは、引き続き小学校の現場において、理科の授業内で、どのようにプログラミング教育が扱われているか、その動向と実施状況の調査から行った。現状は、やはり小学校学習指導要領や教科書でプログラミング教育が扱われている、6年生「電気の働き」の単元での扱いが多かった。そこで、さらに現場へのヒアリングなどを行うことにより、教材に問題や困難が多いことが分かった。 これを基に、本年度は小学校理科6年生「電気の働き」の単元において、プログラミング的思考を行いながら、単元目標の達成に資する教材の研究開発を行った。ここで、先の調査により明らかになった、使いやすさや汎用性などのいくつかの問題点を解決することも目標とした。これまでの研究成果や、他教科とのつながりを意識し、引き続き、ビジュアルプログラミングScratchを用いて、センサーにより特定の条件を満たすとき、LEDが発光するなどのデバイスを制御できるようにした。また、本教材で用いたシングルボードコンピューターRaspberry Piは、インターフェースが豊富なことを利用し、様々なセンサーやデバイスを制御でき、汎用性も高いものとすることができた。これらの成果は、関連学会で発表し、論文にまとめることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2022年度は、研究3年目であり当初の研究計画の後半にあたる年であった。しかしながら、今年度もコロナの影響は残り、教材の研究開発のための物品の調達には引き続き深刻な影響があった。また、現場での実践研修も難しく、本年度からは、教員志望の大学生を対象にした実証検証を開始した。現段階では、そもそものコンピューターやデジタル機器の操作に複数の問題点があることがわかり、今後、これも解消していく必要性が明らかになった。また、半導体不足などにより、検証に要する複数教材作成のための物品調達にも困難が生じている。一方、教材の研究開発においては、これまでの研究の知見をいかしつつ、ある程度、予定通り進みつつある。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度は研究最終年である。コロナの影響は予断を許さないものの、研究目的達成のため次の方針で、研究を進める予定である。 (1)小学校現場でのプログラミング教育の情報収集。22年度もコロナの影響は続いたが、新学習指導要領施行3年目ということで、現場での実践例なども報告されつつある。23年度はコロナの制限がかなり緩和されることが予定されており、今後のプログラミング教育の実施について、理科教育などの関連学会、研究会、現職の小学校教員などから、理科の授業におけるプログラミング教育の現状、成果、課題などについてヒアリングを行い、次の(2),(3)にフィードバックする。 (2)理科の理解を深めるプログラミング教材の研究開発。現段階で、当初予定していた3つの単元については原型となる教材の研究開発をすることができた。引き続き、各教材の改良、特に、各教科書記載内容に合わせた改善などを行い、さらにはそれに合わせて指導法についても研究する。 (3)研究開発した教材について、授業実践を想定した検証。教員志望の大学生を対象に、大学での理科教育やICT関連の講義、模擬授業などで教材の作成や試行を行い、実証を進めていく。
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Report
(3 results)
Research Products
(8 results)