Project/Area Number |
20K02788
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 09040:Education on school subjects and primary/secondary education-related
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Research Institution | R Professional University of Rehabilitation (2022-2023) University of Toyama (2020-2021) |
Principal Investigator |
橋爪 和夫 アール医療専門職大学, リハビリテーション学部, 教授 (80189472)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金子 泰子 富山国際大学, 子ども育成学部, 講師 (00795958)
澤 聡美 富山大学, 学術研究部教育学系, 准教授 (80369488)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2024: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2023: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2022: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2021: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | 動有能感 / 受容感 / 統制感 / 小学校体育科授業 / 運動有能感 / 児童 / 握力 / 向上継続者の割合 / 体力 / 継続低体力 / 平均値以下 / -1標準偏差以下 / 体育科教育 / 学童保育 / 生きる力 |
Outline of Research at the Start |
本研究は体力と運動有能感(運動がうまくできるという身体的有能さの認知、苦手な運動でも練習すればできるという統制感、友達や先生に受け入れられているという受容感)が継続的に低い児童について以下のことを実証する。 1.体力と運動有能感が継続的に低い児童の授業観察と支援を通して、まず「受容感」を高めることで「身体的有能さの認知」が変わらなくても体育が好きになることを実証する。 2.学童保育の場で逆上がりや縄跳び運動のような指導も行い学校外で高めた運動有能感が学校で「生きる力」として発揮されるかどうか検証する。 3.日本の児童の対照としてモンゴル国の児童生徒の縦断的資料も収集して国際比較を行う。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究の学術的「問い」は、運動技能下位児であっても体育の授業を好きになることができるのかという素朴な質問に解を試みることである。また、学校以外の場、学童保育で培われる「運動有能感」の高まりが、児童の社会である学校で発揮でき「生きる力」になるのかという問いに対する実証を試みることであった。本年度は日本体育・スポーツ・健康学会第73回大会で「小学校体育科における運動有能感が低い児童の学習観察と運動支援ー受容感を育む関わりを通してー」を発表した。富山県 T小学校に在籍する5年生42名を調査し、運動有能感調査の合計点が学年の平均値以下で、集団の中でも特に低い値を示し、かつ、新体力テストの合計点が集団内の平均値に近い児童3名を抽出した。小学校教員を志望している大学生を9人、抽出した5年生の児童3人の正課体育学習支援者として体育科の授業に参加させた。大学生は、抽出児童3名を中心に、体育授業中のクラス全員の児童に積極的に励ましや、取り組みや成長を認める言葉かけや関わりを行った。授業終了後に体育学習支援者から抽出児童3名との会話の記録を取り、内容を記録した。学習支援者が介入した授業はバスケットボールの授業で、合計8回であった。授業介入後に実施した運動有能感調査の結果から、抽出児童3名のうち、2名の合計点が授業介入前よりも向上した。1名の児童については、合計点の向上は見られなかった。抽出児童3名の観察と学習支援の記録から、運動有能感が低い傾向にある児童は、学習支援者の声かけや関わりの機会を増やすことで、運動有能感のうち、受容感・統制感を高めることに有効であることが示唆された。体力の向上や運動技能の向上につながる支援は困難であるが、周囲からの言葉かけや関わりにより、運動に対する自信をもつことができない児童の運動有能感を向上させるための支援の可能性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
本研究の主な目的は正課体育の授業で培うことのできない運動技能や態度を正課外の活動、例えば学童保育、地域スポーツ活動などで身に付けることができるかどうかを検討することであった。しかしながら、課外活動で運動活動に参加している児童を調査対象者とすることが困難なため研究が遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度は最終年度である。課外活動をしている児童を調査対象としてデータを収集する。特に、これまで調査依頼した実績のある、学童保育、スポーツクラブなどに運動有能感調査と運動技能達成調査を依頼する予定である。また、日本の児童の運動有能感の加齢に伴う低下現象を確認するために発展途上にあるモンゴル国の児童生徒の継続調査も実施する。
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