能動的な姿勢を促す参加体験型音楽鑑賞学習に関する研究 ジュネーヴの教育からの示唆
Project/Area Number |
20K02796
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 09040:Education on school subjects and primary/secondary education-related
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
今 由佳里 鹿児島大学, 法文教育学域教育学系, 准教授 (40440838)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,340,000 (Direct Cost: ¥1,800,000、Indirect Cost: ¥540,000)
Fiscal Year 2022: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2021: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2020: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
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Keywords | 伝統音楽学習 / 雅楽 / ICT教育 / GIGAスクール構想 / さくら・さくらんぼのリズム遊び / 斎藤公子 / 幼稚園 / HarmoS / PER / ピアジェ / 構成主義 / リトミック / 幼少接続 / フランス語圏スイス / 鹿児島高等農林學校 / 田之神舞 / 学校行事 / 幼児の手遊び / 参加体験型音楽鑑賞学習 / 小学校 / スイス |
Outline of Research at the Start |
体験を取り入れた鑑賞学習とは、一方向の知識伝達型ではなく、学習者が能動的・対話的に音楽作品へ関わることを促し、理解を深めるものである。本研究では、体験を取り入れた音楽鑑賞学習が平常の授業の中で実施されているスイス・ジュネーヴ州公立小学校における授業の取組みから、能動的な姿勢を促す鑑賞学習のあり方を明らかにし、日本の学校音楽教育へとその成果を還元することを目指している。
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Outline of Annual Research Achievements |
研究最終年度である令和5年度は、参加体験型音楽学習の一例として、日本の伝統音楽である「雅楽」の教材を作成し、能動的な音楽学習について検討した。雅楽は、小学校や中学校、高等学校の音楽教科書に掲載されているが、現代の子どもたちには馴染みのない音楽のためか、教師からは鑑賞授業において扱いにくい楽曲のひとつとして挙げられがちである。作成した教材では、雅楽で用いられる楽器を「吹物」「弾物」「打物」に分類して各楽器に2次元コードを付し、楽器についての解説を音付きでまとめ、手軽に何度でも楽器の音が聴けるように工夫した。これは、楽器の名前と音を一致させて覚える手立てとなるとともに、子どもたち自身が手軽に何度でも聞き返せるため楽器入門としての側面も期待できる。また雅楽の背景を学ぶために、教材には「雅楽の成り立ち」や「舞台について」「太鼓について」の内容も加え、総合的に雅楽について学びを深められるように構成している。 GIGAスクール構想により、近年は児童一人一台端末が普及して教育環境が充実した。そのため、子どもたちはタブレット端末などを用いて2次元コードを読み取り、自分のペースで音を確認しながら鑑賞学習を進められるようになった。音楽科におけるICT教育の効果が大きいことは周知されているが、とりわけ鑑賞の授業においては、従来と比べて子どもたちの楽曲鑑賞後の感想が「質的にも量的にも大きく変化」していると言う現場教師の声からも、その有効性が理解できる。
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Report
(4 results)
Research Products
(7 results)