教員と心理職が協働する解決志向アプローチに関する研修プログラムの開発
Project/Area Number |
20K02839
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 09040:Education on school subjects and primary/secondary education-related
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Research Institution | Tenri University |
Principal Investigator |
金山 元春 天理大学, 人間学部, 教授 (00457409)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2022: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2021: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2020: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
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Keywords | 教員 / 心理職 / 協働 / 解決志向 / 研修 |
Outline of Research at the Start |
教員と心理職が協働する解決志向アプローチ(SFA)に関する研修プログラムを開発する。SFAとは人々のもつリソースや強みを活かして成長を促そうとするものである。生徒指導・教育相談は、児童生徒の問題行動への事後的対応に目が向けられがちであるが、本来は児童生徒が自ら課題を解決する力を積極的に開発することを目指すものである。しかし、この理念を具現化するための方法は未だ試行錯誤の状態にある。こうした現状に対して、SFAの観点から具体的な方策を示すことで、生徒指導・教育相談の本来の理念を実現する教員の教育観や心理職の援助観の変容をも見据えた新たな研修プログラムのあり方に対して提言をはかる。
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Outline of Annual Research Achievements |
解決志向アプローチ(Solution-Focused Approach: SFA)とは、人の病理や問題点に目を向け、それを治療しようとする、従来からある問題志向のカウンセリングとは異なり、問題にではなく、可能性のあるところ、少しでも変わりうるところに焦点を当て、人々のもつリソース(資源)や強みを活かそうとするアプローチである。 SFAでは児童生徒がもつ課題解決能力を内的リソースと呼び、これを最も尊重する。治療の場ではなく、教育の場である学校ではこの内的リソースを活かした援助が求められる。また、学校現場で援助を行うにあたっては、個人と環境との相互作用に焦点を当て、児童生徒の周囲にある環境へも積極的に働きかけていく必要がある。SFAでは環境における外的リソースを活かしてチーム(教員、スクールカウンセラー、保護者等)で児童生徒を援助することを重視する。したがって、SFAは、教員と心理職が協働して児童生徒を「育てる」ために、両者が共に学ぶアプローチとして最適なものと考えられる。 その状況は様々であるが、子どものいのちを守るために両者が協働することは極めて重要である。そこで令和5年度には、この点について学ぶ講座を少人数の対面形式で開催した。また、教員と心理職の協働による事例検討会を開催した。さらに、教員志望学生に対してSFAの知見を伝える機会を得ることができた。 「解決志向」を狭義には捉えず、児童生徒が自ら課題を解決する力を積極的に開発することを目指す取り組み(たとえば、クラス会議、構成的グループエンカウンター、ソーシャルスキルトレーニング、認知行動療法、ポジティブ行動支援、チーム援助)に関しても引き続き研究を進めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
少人数による対面形式の研修会には一定の成果があったが、対人接触、移動、集合等が制限される社会状況は続いており、実践研究を十分に行うことができなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
対人接触、移動、集合等に制限がある状況でも可能な研修のあり方について引き続き検討する。 「解決志向」を狭義には捉えず、児童生徒が自ら課題を解決する力を積極的に開発することを目指す取り組みに関する研究を引き続き進める。
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Report
(4 results)
Research Products
(8 results)