学習指導要領とユネスコエコパークの具現のための探究ベースESDプログラムの開発
Project/Area Number |
20K02898
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 09040:Education on school subjects and primary/secondary education-related
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Research Institution | Minami Kyusyu University |
Principal Investigator |
遠藤 晃 南九州大学, 人間発達学部, 教授 (40586525)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥3,510,000 (Direct Cost: ¥2,700,000、Indirect Cost: ¥810,000)
Fiscal Year 2022: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | ニホンカモシカ / ESD / ユネスコエコパーク / 探究 / 総合的な学習の時間 / 小学校 / 教員養成課程 / 対話 / 持続的保全 / 学校教育 / 綾エコパーク / 祖母・傾・大崩エコパーク / ユネスコエコパーク(BR) / 探究と対話 |
Outline of Research at the Start |
研究の概要は下記の通りである。 【1】ESDの視点をもった探究的な総合的学習の展開:(1)既存プログラムの持続性の検証と課題の抽出、(2)教員養成課程における探究の指導力向上のプログラムの開発と効果を検証 【2】九州のカモシカ激減の原因の解明とESD的解決方法の確立:(1)九州におけるカモシカ激減の原因解明、(2)カモシカ絶滅の危機回避のためのESD的解決方法の確立 【3】BRにおける九州のカモシカ保護の意識を高めるための学校教育ESD:(1)希少生物保護のためのESDの視点をもった探究的な総合的学習の開発と適用、(2) BRにおけるESD推進体制の構築
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、1.学習指導要領が目指す教育理念、2.ユネスコ・エコパーク(正式名称 Biosphere Reserve:BR)の自然と人間社会の共存という理念、3.九州のニホンカモ シカの絶滅危機回避、という別々の問題を、探究と対話をキーワードとした ESD プログラムによって統合し、 総合的な視点を持ちながら理念の具現化や問題の解消を目指すものである。具体的内容に沿った研究実績の概要は以下である。 【1】ESDの視点をもった探究的な総合的学習の展開:「教員養成課程における探究の指導力向上のプログラムの開発と効果」の一環として、探究の指導に特化した小学生向け自由研究相談会を綾町で実施し、参加学生の探究の指導力向上の効果とプログラムの改善点を明らかにした。 【2】九州のカモシカ激減の原因の解明と ESD的解決方法の確立: 「カモシカ絶滅の危機回避のためのESD的解決方法の確立」について、昨年から継続して、多様なステークホルダーを招いた大学3年生向け授業を綾町で実施し各関係者間の関係強化を図った。発展型として2023年2月に公開講座「綾の森に学ぶSDGs:ニホンカモシカを守るために私たちができること」を綾BRで開催し、録画配信を含め環境、行政、教育、農林業、高校生など200名以上の多様な所属の方々が参加し、祖母・傾・大崩BR関係者も受講した。 【3】BR における九州のカモシカ保護の意識を高めるための学校教育 ESD:「希少生物保護のための ESD の視点をもった探究的な総合的学習の開発と適用」について、ニホンカモシカが生息する大分県のユネスコエコパーク佐伯市、豊後大野市、竹田市の小学校でカモシカに関するアンケート調査を実施した。また学生が考案したカモシカ保護のための教育プログラムは上述の公開講座で学生によってプレゼンされESDや学校教育、社会教育関係者からも好評を得た。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
【1】ESDの視点をもった探究的な総合的学習の展開:「教員養成課程における探究の指導力向上のプログラムの開発と効果」として自由研究相談会に参加した学生の探究の指導力向上を図ることができた。この成果を理科教育学会九州支部大会で発表した。 【2】九州のカモシカ激減の原因の解明と ESD的解決方法の確立: 多様なステークホルダーが一堂に会す機会を公開講座という公の場に設定して多方面に発信することができ、受講者から多くの反響をいただけた。 【3】BR における九州のカモシカ保護の意識を高めるための学校教育 ESD:コロナ禍の活動制限で遅延していた綾BRから祖母・傾・大崩BRへの活動エリアの拡大について、関連する4市2町で小学生対象のカモシカに関するアンケート調査が終了した。また、BR における九州のカモシカ保護の意識を高めるための学校教育 ESD:カモシカ保護のための教育プログラムとして小学校向け総合的学習の授業プランも概ね完成させることができた。教育プログラムについては学生が主体的にボードゲームや絵本を考案し、想定以上の成果を得た。小学校の授業で活用できるように、インターネットでアクセスできるカモシカ情報サイトの構築にも着手でき、
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Strategy for Future Research Activity |
・コロナ禍で遅延した研究を進めるために1年間の期間延長をして研究に取り組む。 ・教育プログラムについては総合的学習、ボードゲーム、カモシカ絵本を試作し、ユネスコエコパークで実践することで教育効果を検証し、プログラムの完成を目指す。 ・カモシカの生息状況については、九州三県の最新情報を整理して実態把握に努める。 ・ESD的解決方法については、綾BRでの取り組みを宮崎県および大分県に紹介し働きかけをすることで県レベルの取り組みに発展させることを目指す。
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Report
(3 results)
Research Products
(6 results)