ユニバーサル化時代における学士課程教育の質保証のあり方に関する総合的研究
Project/Area Number |
20K02940
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 09050:Tertiary education-related
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Research Institution | Kobe University (2021-2022) Kagawa University (2020) |
Principal Investigator |
葛城 浩一 神戸大学, 大学教育推進機構, 准教授 (40423363)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宇田 響 くらしき作陽大学, 子ども教育学部, 助教 (30903190)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2023: ¥260,000 (Direct Cost: ¥200,000、Indirect Cost: ¥60,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
Fiscal Year 2021: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | ボーダーフリー大学 / 教育の質保証 / 教育と研究 / 教育社会学 |
Outline of Research at the Start |
本研究では、ボーダーフリー大学において「研究」がどのように捉えられており、それが教育の質保証にどのような影響を与えるのかを、組織(大学・学部)、教員、学生という3つの視角から多角的に検討を行う。組織の視角からは、組織の「研究」に対する姿勢が表れるであろう「採用人事」に着目した検討を行う。教員の視角からは、ボーダーフリー大学に所属する教員を主対象としたアンケート調査を用いた検討を行う。学生の視角からは、ボーダーフリー大学に所属する学生を主対象としたアンケート調査を用いた検討を行う。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、ユニバーサル化時代の象徴ともいえる入試難易度の低い大学、特に「ボーダーフリー大学」における学士課程教育の質保証のあり方というテーマに、「大学」の主要な社会的機能である「研究」に焦点を当てることでアプローチするものである。すなわち、これまでの研究では十分に検討の及ばなかった、「ボーダーフリー大学における「研究」は教育の質保証にどのような影響を与えるのか」という問いこそが、本研究課題の核心をなす学術的「問い」である。具体的には、ボーダーフリー大学において「研究」がどのように捉えられており、それが教育の質保証にどのような影響を与えるのかを、組織、教員、学生という 3つの視角から多角的に明らかにする。 令和4年度に中心的に取り組んだのは、公募情報等を用いた分析と、学生に対するインタビュー調査の分析である。前者については、公募において求められる研究能力の条件等が、大学設置者間、国立大学間、私立大学間でどのように異なるのか、「研究能力の評価の壁は、研究に対する社会的期待が(教育に対する社会的期待よりも)大きな大学で高くなる」という仮説に基づき検討を行った。その結果、仮説を支持する結果は、大学設置者間と私立大学間では研究分野・職位を問わず概ね得られたのに対し、国立大学間では自然科学系と医歯薬学系では職位を問わず概ね得られなかった。また、後者については、学生が持つ「研究」に対するイメージと、「学術研究」の必要性に対する認識、といった観点から検討を行った。その結果、ボーダーフリー大学生の中には、「研究」を「学術研究」のような意味合いで捉えることのできない者が、特に学習面での問題を抱えている学生を中心に多く存在する可能性や、個々の学生が学習面での問題をどの程度抱えているかによって、当該大学の教員に「学術研究」が必要だと考えるかどうかの認識が大きく異なる可能性を示唆する結果が得られた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
令和4年度に中心的に取り組む予定だったのは、公募情報等を用いた分析と学生を対象としたインタビュー調査を用いた分析であり、どちらも成果としてまとめることができたため。
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Strategy for Future Research Activity |
令和5年度に中心的に取り組むのは、組織の視角からの検討と学生の視角からの検討のまとめである。公募情報等を用いた分析をさらに変数を追加して行うとともに、学生を対象としたインタビュー調査に加え、令和4年度末にアンケート調査も行ったため、それらの分析を行う予定である。
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Report
(3 results)
Research Products
(10 results)