Project/Area Number |
20K03037
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 09060:Special needs education-related
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Research Institution | National Institute of Special Needs Education |
Principal Investigator |
青木 高光 独立行政法人国立特別支援教育総合研究所, その他部局等, 特任研究員 (40846458)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2022: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | 3Dプリンター / 教材データベース / 特別支援教育 / 多様な障害種 |
Outline of Research at the Start |
本研究は3Dプリンターとネットワーク技術を活用し、特別支援教育における課題を解決しようとするものである。近年の特別支援教育では、児童生徒一人一人の困難点や障害特性に対応した、学習・生活上の補助具や、認知発達に合致するよう、個別にカスタマイズされた教材・教具の必要性が高まっている。そのためには、個々の困難点を正確に捉え、適切な支援方法を提供する知識と技能が求められるが、支援する側の知識・技能には個人差があり、すべての教員が適切に対応できるわけではない。そこで、障害種ではなく個々の「困難点に対応」した支援機器、教材・教具の作成技術とデータの共有を進めることでこの課題の解決を行う。
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Outline of Annual Research Achievements |
以下の通り研究活動を実施した。 ①既存の3DデータベースサービスとNASを併用したデータ共有システムの構築と運用 前年度の研究における検討の結果、当初の計画を一部変更し、既存のwebサービス(https://sketchfab.com)および、NASを併用した、データ共有システムを導入することとし、その運用を行った。データ作成協力者が安全にアクセスできること、運用の負担が大きくならないことを重視し、各種設定の最適化を進めた。 ②3D教材データの作成:前年度に引き続き、様々な障害種・困難点に対応した教材教具のSTLデータを研究協力者と共に作成した。それにより前年度の成果物(音声表出型コミュニケーションエイドの新デザイン4種、書字補助教材2種、計算補助用教材1種、自立課題用プットイン教材3種、算数における図形作成用補助具2種の計12種)に加え、自立課題用教材9種を追加した。また、共同作業進行中に指摘された課題の一つ「児童生徒が自分の教材を管理する事の困難さ」「製作した教材の保存・管理・引き継ぎの困難さ」の解決方法として、各種教材のモデル設計を、一般的な百円均一店などで購入できるA5サイズおよびA4サイズドキュメントケースに簡便に収納できるサイズに納まる共通フォーマットにするという手段を考案した。新規教材はすべてそのフォーマットで作成した。 ③LiDARセンサーを用いた既存自作教材の3Dモデル:昨年度試験的に導入した、LiDARセンサーと3Dスキャンソフトウェアを用いた、既存の自作教材教具の3Dスキャンを進めた。生成されたスキャンデータには、不要部分、再利用が困難な部分が生じるので、データの整形や最適化も行った。並行して複数のスキャンモデルの精度についての評価も行った。データの作成と共有方法については、昨年度具体的な手順をドキュメントにまとめたものを更新した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
昨年度に引き続きコロナウイルス感染予防による都道府県を越えた移動の制限などにより、計画に遅れが生じた。当初の計画では、3Dプリンターを配備した研究協力校に対象校を直接訪問しての共同作業や調査を行う予定であったが、各協力者による3Dモデルの作成・共有、検討などの研究活動が実施不可能であった。また、海外の学会に参加して最新の知見を取り入れるなどの研究活動も行うことができなかった。以上の理由から研究活動全体としては進捗に遅れが生じている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、安定的に運用が行えるようになったwebサービスおよびNASによる簡易データベースの構築とデータ登録を引き続き進める予定である。具体的には①研究協力校によるデータの共有と活用を進める。特に、共通フォーマットサイズに収納できる教材という新規アイディアは独創的な物と考えられるので、既存のデータの再利用も含めて、共通フォーマットでのモデリングを進める。②LiDARセンサーを用いた既存自作教材の3Dモデル化、データの再利用性を高めるための整形・最適化・共有を進める。全体の進行が遅れているので、2023年度は実際にシステム及び教材の活用を進めながら、年度後半にその成果の取りまとめを同時進行で行う。学校訪問に関しては、コロナウイルス感染予防への対応が変わったので、状況を見ながら可能な範囲での直接訪問も検討しつつ、適宜映像記録の提供依頼や、遠隔によるインタビューを行っていく。
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