見落とされやすいLD「読解障害」には正しい教育支援が提供されているか?
Project/Area Number |
20K03057
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 09060:Special needs education-related
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Research Institution | Osaka Medical and Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
島川 修一 大阪医科薬科大学, 医学部, 准教授 (40465620)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福井 美保 大阪医科薬科大学, 小児高次脳機能研究所, 非常勤講師 (70782241)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥3,770,000 (Direct Cost: ¥2,900,000、Indirect Cost: ¥870,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2022: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2021: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
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Keywords | 読字障害 / 書字障害 / ディスレクシア / 読解障害 / 限局性学習症 |
Outline of Research at the Start |
日本語話者「読解困難状態」の児童に認知機能特性を分析し、病態を類型化する。 結果は、教員が日常、児童との接触や観察などで得ている情報から、読解障害や類型化した病態のどれにあたるかを状態把握できる読解困難スクリーニングチェックリストの作成に利用し、読解が困難な児童に、教育現場で学校教員が適切な学習支援を速やかに提供できるようにする。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、知的水準に低下がなく、読みの中核の問題である読字障害・ディスレクシアでない、読解困難をきたしている児童に認知機能特性の分析(病態解析)を行い、適切な教育支援を提供することを目的とする。今年度は、読字障害・ディスレクシアでない、読解困難をきたしている児童に対して認知的背景を評価した。方法として、まず、学習困難でLDセンターを受診した小学生に、特異的発達障害診断治療のための実践ガイドラインで読字障害・ディスレクシアを除外した(n=51)。この対象に対して、CARD包括的領域別読み能力検査 (CARD) を施行し、文の読み検査で2課題のいずれかの評価点が6以下であったものを読解障害と定義し、読解障害の有無で、2群(読解障害+群(n=19)、読解障害-群(n=32)に分けた。 これらに、知能検査として、Wechsler Intelligence Scale for Children-4th edition(WISC-IV)と視覚情報処理能力を評価するWide-range Assessment of Vision-related Essential Skills(WAVES)を施行し、WISC-IVのFSIQと各課題の評価点、WAVESの各課題の評価点について、読解障害+群と読解障害-群で比較した。一元配置分散分析で比較した。有意水準をP<0.05とした。 結果は、WISC-IVは数唱の評価点が、WAVESは数字みくらべ不規則課題の評価点が読解障害+群で有意に低下していた(p<0.05)。 数字みくらべ不規則は視覚性注意が、数唱はワーキングメモリーが関与しており、読字障害のない児の読解障害にはこれらの認知機能が関与していると考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
今年度から、研究対象者に対する分析を開始できたが、昨年まではコロナ禍であり、研究がすすめられなかったため、研究は遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は、以前にLDセンターで蓄積されたデータを使用することと、LDセンターに学習困難の相談目的に受診した対象のデータを加えて、認知機能分析を開始し た。次年度は、対象を増やし、研究を進める予定であり、主に対象者に対する謝金とデータ分析にかかる費用として研究費を使用予定である。
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Report
(4 results)
Research Products
(2 results)