病棟保育における保育プロセスの質評価スケールと保育実践の手引きの作成
Project/Area Number |
20K03058
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 09060:Special needs education-related
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Research Institution | Kobe Shoin Women's University |
Principal Investigator |
谷川 弘治 神戸松蔭女子学院大学, 教育学部, 教授 (80279364)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 典子 帝京平成大学, 人文社会学部, 講師 (00620444)
吾田 富士子 藤女子大学, 人間生活学部, 教授 (10310111)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2022: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2021: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2020: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
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Keywords | 病棟保育 / 保育実践の質保障 / 幼児期 / 入院児 / アセスメント / 個別保育計画 / プロセス評価 / ポートフォリオ / 医療保育 / 保育実践のプロセス評価 / 実践記録 / 対話 / 保育実践の質 / 保育プロセスの質評価スケール / 対話の質 |
Outline of Research at the Start |
病棟保育の特性を踏まえ「保育プロセスの質評価スケール(幼児期版)」(以下,スケール)及び「病棟保育実践の手引き(幼児期版)」(以下,手引き)を作成,公表する。スケールは,入院治療中の幼児を対象とする保育実践の過程を振り返るために用いるものである。今回,あらたに入院中の幼児(2から5歳)と保育士のやり取りの記録が充実した保育実践記録を得て,これまでに作成してきた評価手法の確認と改善を進め,スケールを完成させ,公表する。さらに,この研究過程で得られた,保育士による子どもと家族の見立て,技の選択・調整,医療スタッフとの協働等に関する豊富なデータをもとに,手引きを作成し,公表する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,病院に入院する幼児を対象とする病棟保育実践の振り返りを支援する病棟保育実践プロセス評価ツールを柱とする『病棟保育実践の手引き』の作成を目的としている。 本年度,第一に,病棟保育実践プロセス評価ツールのプロトタイプである『子どもと保育士のあゆみ(病棟保育ポートフォリオ)』及び『子どもと保育士のあゆみ(病棟保育ポートフォリオ)解説』をバージョン4.3にブラッシュアップした。その上で,この2冊を「プロセス評価セット」として使用感アンケート調査を実施した。本調査の研究参加者を,「急性期のこども(2から5歳),あるいは慢性疾患のあるこども(2から5歳)を担当する病棟保育士であり,インフォームドコンセントの手続きにより研究参加に同意したもの」と定義し,縁故法を用いて研究参加を得た。その結果,6名の研究参加者から回答を得て「プロセス評価セット」の役立つ点,改善点を把握することができた。結果の詳細は2023年6月の第27回日本医療保育学会学術集会一般演題において発表予定である。また,調査結果を受けて「プロセス評価セット」の改善に着手し,基幹部分である「個別保育計画」及び「あゆみの記録」を更新した。 更新の概要を示す。第一に『子どもと保育士のあゆみ(病棟保育ポートフォリオ)』について(1)「あゆみの記録」に示されている「プロセス評価の評価軸」の追加と修正を行い,(2)「個別の保育計画」に示されている「アセスメントの評価軸」を左記の追加修正後の「プロセス評価の評価軸」と対比できるものに変更した。作成された『子どもと保育士のあゆみ(病棟保育ポートフォリオ)』のページ数は,調査に使用したものと同じく多くなったため,現場で保育士が見やすく,記入しやすいようページ数を含む構造全体を見直した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
1つは使用感調査への研究参加者を得るために,病棟保育を担当する保育士の紹介を得る作業,当該保育士への打診,保育士の所属長等への依頼と承認,保育士の研究参加への同意に時間を要した。2つには,使用感調査は,2から5歳の入院児,1名から2名の保育実践の振り返りに適用することが必要であるが,保育期間を予測できないことがあげられる。以上の手続き等において,COVID-19の感染状況から遠隔で依頼をしなければならないことも,調査の進捗に影響したことは否めない。 その中でも,研究参加者が得られたことは,本研究への期待があってのことであり,利用可能性と有用性を高めるために努力を重ねていきたい。
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Strategy for Future Research Activity |
現在までに,「プロセス評価セット」の基幹部分である「個別保育計画」及び「あゆみの記録」の更新を終えているが,現場保育士の使いやすさの観点から,微調整を行い,『子どもと保育士のあゆみ(病棟保育ポートフォリオ)』及び『子どもと保育士のあゆみ(病棟保育ポートフォリオ)解説』完成版を仕上げる。 『子どもと保育士のあゆみ(病棟保育ポートフォリオ)解説』を核として『病棟保育実践の手引き』及び解説動画を作成する。
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Report
(3 results)
Research Products
(6 results)