物語接触による不合理信念の獲得過程の解明と反復接触を用いた克服手法の開発
Project/Area Number |
20K03297
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 10010:Social psychology-related
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Research Institution | Shukutoku University |
Principal Investigator |
小森 めぐみ 淑徳大学, 総合福祉学部, 准教授 (40706941)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2023: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2021: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | 物語説得 / 態度変化 / 物語への移入 / 物語 / 誤信念 / 反復接触 / 不合理信念 |
Outline of Research at the Start |
本研究は心理学の実験的手法および調査を用いて、物語への没頭がそこに書かれている内容に対する疑念を抑制することで不適切な説得をもたらす危険性を実証的に示した上で、その克服方法としてのテキストへの反復接触に注目し効果的な手法を開発することを目的とする。研究助成期間の前半では、物語に没頭しているときにはそこに不正確な事柄が書かれていても無批判に受容しやすくなることを示す。後半では物語読解や感情制御理論の知見をふまえ、物語の不適切な説得的影響を回避できるような反復接触の方法について検討する。
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Outline of Annual Research Achievements |
2022年度は3件の実験(いずれも実験刺激の妥当化が目的)を実施した。また、2件の学会大会参加、1件の関連研究発表を行い、関連情報の収集を行った。 まず、物語移入を実験的に操作する手続きの妥当性の確認を行った。具体的には物語接触が信念に影響を及ぼすことを示したGreen & Brock (2000)のstudy4の追試を2回行ったが、いずれも先行研究通りの結果は得られなかった。この結果は2023年のアジア社会心理学会にて発表予定である。 次に、実験刺激の妥当性を確認する予備調査を行った。具体的には1930年代に実際に起きた水生生物(サメ)が絡む事故の新聞記事をベースに専門家に依頼して作成した物語を用いて、物語移入が海洋生物の保護政策への不同意を促進するという予測のもとに実験を行った。この実験に関しても仮説通りの結果が得られなかったため、物語刺激を大幅に変更した検討を2023年度に実施予定である。 また、上記の実験では、先行研究では実施していなかった事前の個人差調査を行い、物語説得による誤信念獲得と関連しうる個人差変数の検討を行った。その結果、感情回避欲求が信念と有意な正の相関を示した。この点に関しても2023年度に引き続き検討予定である。 学会では主に関連情報収集を行った。日本社会心理学会では物語説得と行動の関連を検討した研究の発表も行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
2022年度に実施した研究はいずれも手続きや刺激の妥当性の確認を目的とするものであった。これらの確認作業は2022年度には完了しているはずだったが、いずれも仮説を支持する結果を得られなかったため、引き続き改善に取り組む必要がある。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度は最終年度だが、研究の進捗状況を鑑みると延長せざるを得ない。一方、コロナ禍により制限されていた学会活動も復旧し、大会への対面参加が可能となってきた。2023年度はこちらも最大限に活用し、積極的な学会大会参加を行う予定である。
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Report
(3 results)
Research Products
(2 results)