Project/Area Number |
20K03405
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 10030:Clinical psychology-related
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Research Institution | Kawasaki University of Medical Welfare |
Principal Investigator |
岡野 維新 川崎医療福祉大学, 医療福祉学部, 助教 (10824021)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
武井 祐子 川崎医療福祉大学, 医療福祉学部, 教授 (10319999)
門田 昌子 川崎医療福祉大学, 医療福祉学部, 講師 (20549620)
竹内 いつ子 川崎医療福祉大学, 医療福祉学部, 講師 (30760665)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
Fiscal Year 2022: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2021: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2020: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
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Keywords | ASD / 学童期 / 情動調整 / 情動調整方略 / 情動制御 / 情動制御方略 |
Outline of Research at the Start |
本研究は学童期における自閉スペクトラム症のある子ども(以下:ASD児)を対象に,ネガティブな情動が生じる場面において自分の気持ちを落ち着かせるためにどのような方略を用いるのか(以下:情動制御方略),その特徴を明らかにすることを目的とする。 本研究では,質問紙ではなく,ネガティブな情動を喚起させる実験的観察場面を設定し,実際に観察された客観的データと,実験直後の自己報告による主観的データの両側面から測定を行い検証する。 そうすることで,学童期のASD児の情動制御方略の実態を把握するとともに,必要とされる介入について検討できる。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は学童期における自閉スペクトラム症のある子ども(以下:ASD児)がネガティブな情動が生じる場面において自身の気持ちを落ち着かせるためにどのような方略を用いているのか(以下:情動調整方略),その特徴を明らかにすることを目的としてた。そして,得られた知見から学童期ASD児の情動調整に関する実態を捉え,必要な支援について検討した。 令和2~4年度は新型コロナウイルスの影響で当初の研究を変更(自然観察法による検討)せざるを得なかった。しかし,令和5年度は当初の計画通り,上記の目的を実験的観察法を用いて検討を行った。学童期ASD児38名(1~6年生),定型発達児(以下:TD児)33名(1~6年生)を対象にじゃんけん課題を実施した。また,情動調整が成功に要因として言語能力に着目して言語検査も併せて実施した。 その結果,ASD児はTD児よりも認知による方略の使用頻度が少なく,代わって行動による方略の使用頻度が多いことが示された。また,課題中に,ASD児はTD児よりも自身の情動状態に関する内容の独り言が多くみられることが確認された。最後に情動調整と言語能力に関しては,ASD児にのみ行動による方略と言語能力に負の相関が確認された。 これらの結果から学童期ASD児には独自の情動調整スタイルがあり,特性や苦手さを補うように様々な方略を駆使して調整する様相を示すことができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定していた実験を実施し結果を分析することができたため。多くの方々にサポートいただき,そのお陰で計画通りに進行できている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は令和5年度に実施した実験の結果を学会発表および論文化したいと考えている。 さらに,令和5年度に得た研究結果が日常の生活場面やその他の文脈においてもみられるのかをより多くの人数を対象に定量的に検証する。
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