Project/Area Number |
20K03410
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 10030:Clinical psychology-related
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
榎本 眞理子 東京大学, 相談支援研究開発センター, 講師 (40632394)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
慶野 遥香 筑波大学, 人間系, 助教 (10633224)
伊藤 理紗 東京大学, 相談支援研究開発センター, 助教 (10832983)
高野 明 東京大学, 相談支援研究開発センター, 教授 (50400445)
杉江 征 筑波大学, 人間系, 教授 (70222049)
藤原 祥子 東京大学, 相談支援研究開発センター, 助教 (80632405)
江上 奈美子 東京農工大学, 学内共同利用施設等, 講師 (80708793)
古川 真由美 東京大学, 相談支援研究開発センター, 特任専門員 (80747519)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | 学生相談 / プロセス評価 / クライエントフィードバック / 定期的なアウトカムモニタリング / 学生相談の評価 / カウンセリングの効果 |
Outline of Research at the Start |
心理臨床実践に関する研究法には,ランダム化比較試験(RCT)による効果研究と,単一事例の事例研究との間の溝が存在する。両者の間を埋める研究法として,アウトカム尺度を定期的に用いてクライエントの変化をモニターするクライエントフィードバック研究が提唱されているが,実際の臨床場面で普及しているとは言いがたい。 本研究では学生相談を研究フィールドとして,学生相談実践に適したアウトカム評価を用い,クライエントフィードバックによる介入プロセスを評価する手法の実用化を目指す。学生相談の臨床実践データに依拠したプロセス評価手法の確立により,エビデンスに基づいた臨床心理学的介入の評価とその改善が期待できる。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では高等教育機関における学生相談の現場を研究フィールドとしている。学生相談実践に適したアウトカム評価を用い、介入プロセスをクライエントフィードバックによって評価する手法の実用化を目指している。最終目的は、学生相談の臨床実践データに依拠したプロセスの評価の手法を確立することであり、エビデンスに基づいた臨床心理学的介入の評価と、その改善を実現することである。 学生相談の臨床面接における効果測定のために作成した学生相談アウトカム尺度(高野ら,2021)の信頼性と妥当性が確認され(研究1)、本尺度の精度を高めるために2021年度にWEB調査会社を用いて本尺度に基づく質問紙調査を実施した。得られたデータからは学生相談アウトカム尺度のける、成長・充実尺度、心身不調尺度のスコアと、MHC-SFおよびK6のスコアとの関連性を検討し、併存的妥当性、信頼性を評価することにした。分析を進めているところであり、評価結果をもとに学生相談アウトカム尺度の項目修正を行い完成版を作成する予定である。完成版作成の後に、研究代表者所属機関での臨床実践に質問紙(学生相談アウトカム尺度完成版)を導入し、効果や利用上の改善、工夫を検討する予定である。 また本研究では、アウトカム評価を用いて、学生相談現場の課題の改善と解消に貢献することも考えている。2022年度には文献研究により、学生相談での相談過密状況が大きな課題であることを提示した。学生相談アウトカム尺度の導入が、相談効果の可視化につながり、現場の相談過密問題を解消する一助になることを示したい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
学生相談アウトカム尺度の完成に達していない。理由として、研究代表者および研究分担者の本務である学生相談業務の繁忙がコロナ禍を経て加速したこと、また繁忙改善措置として所属機関内相談体制の改革に着手したことに加え、研究代表者の体調不良が重なった。そのため十分な研究時間確保が困難であった。
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Strategy for Future Research Activity |
研究期間を1年延長し、学生相談アウトカム尺度の信頼瀬妥当性の確認、項目修正を完了させる。学生相談アウトカム尺度の完成版を研究代表者および研究分担者の所属相談機関において、臨床実践に導入しその効果を検討したうえで論文化する。
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