場面の視覚的理解における自然画像の符号化・保持・統合プロセスの解明
Project/Area Number |
20K03492
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 10040:Experimental psychology-related
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
大杉 尚之 山形大学, 人文社会科学部, 准教授 (90790973)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長谷川 国大 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 情報・人間工学領域, 研究員 (10741837)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | 視覚的短期記憶 / 情景場面理解 / 概念的短期記憶 / 場面知覚 |
Outline of Research at the Start |
人間の視覚システムは、視野の中心付近でしか詳細な情報を取り込めない。そのため、眼を動かして視点を移動させ、その度に得られる断片的な情報を見て (符号化)、覚えて (保持)、これらを統合することで場面全体を理解していると考えられる 。本研究では、場面理解における符号化・保持・統合プロセスの解明に向け、申請者らによる先駆的研究を足がかりに、以下3点の問題解決を目指す。 1.符号化と保持の関係性:どの程度しっかり見れば、場面を記憶できるか検討する。 2.場面情報保持の時間的特性:場面情報はどのくらい記憶し続けられるか検討する。 3.断片的情報の統合過程:断片的情報はどのタイミングで統合されるか検討する。
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Outline of Annual Research Achievements |
人間の視覚システムは、視野の中心付近でしか詳細な情報を取り込めない。そのため,眼を動かして視点を移動させ,その度に得られる断片的な情報を見て (符号化),覚えて (保持),これらを統合することで場面全体を理解していると考えられる。本年度は,昨年度に実施した複数の異なる場面全体の画像(例えば,動物,人物,自然風景,都市風景)を刺激画像として用い,学習時の画像呈示時間と再認時の系列位置を操作した実験,同一場面の断片画像を連続呈示し,学習時の画像呈示時間と再認時の系列位置を操作した実験結果について成果をまとめ,国内の学会で発表を行った。 また,断片的な場面情報の保持の時間的特性の再検討(研究2)についてブラウザを利用したオンライン実験を行った。具体的には,単一の場面内の視覚断片情報を連続的に呈示し,再認までの遅延時間を操作することで,断片情報の記憶特性を検討した。場面画像を連続的に呈示し(呈示シーケンス),一定の遅延時間後に画像を1枚ずつ画面上に呈示し(再認シーケンス),既呈示画像か未呈示画像かの判断を行った結果,同一試行内で遅延時間を5秒まで延ばしても保持成績は低下しなかった。一方で,呈示シーケンスの画像の一部を再認シーケンスで呈示せず,別ブロックで事後再認を行わせた場合にはチャンスレベルまで保持成績が低下した。この結果から,単一の場面内の視覚断片情報の記憶は,視覚的短期記憶としては保持されるが,視覚的長期記憶としては保持されないと考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
昨年度(2年目)は,実験室環境で対面行う予定の実験を,オンラインのブラウザ環境で実施可能とするように軌道修正し,本来1年目に実施予定の実験を2年目に実施した。その後,研究計画の練り直しを行い,2年目と3年目に実施予定の実験を実施したが,1年間では全ての実験を実施することができなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
オンライン実験環境で2年目の計画までは遂行できたことから,次年度は3年目に予定していた研究計画を中心にオンライン実験を実施し,研究成果の公表も進めていく予定である。
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Report
(3 results)
Research Products
(8 results)