Project/Area Number |
20K03507
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 11010:Algebra-related
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Research Institution | Tokyo University of Marine Science and Technology |
Principal Investigator |
今野 均 東京海洋大学, 学術研究院, 教授 (00291477)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Keywords | 楕円量子群 / トロイダル代数 / vertex function / stable envelope / 楕円コホモロジー / K理論 / 量子トロイダル代数 / 楕円量子トロイダル代数 / W-代数 / 超対称ゲージ理論 / 楕円種数 / 箙多様体 / 変形W代数 / ミラー対称性 / シンプレクティック双対性 / elliptic quantum group / symplectic duality / hypergeometric integral / elliptic q-KZ equation / integrable systems |
Outline of Research at the Start |
箙多様体に対するシンプレクティック双対性予想を, 期待される楕円 q-KZ 方程式の楕円超幾何積分解に対する双対性として検証し, 一般化して定式化するとともに, Maulik-Okounkov流の量子コホモロジーの定式化を楕円コホモロジーの場合へと拡張することを試みる. そのために, 互いに双対な A 型箙多様体に対応する楕円 q-KZ 方程式の楕円超幾何積分解を構成し, それらの双対性を調べる. また, 楕円量子トロイダル群 Uq,p(g_tor) の場合も考察する. さらに, Maulik-Okounkov の量子差分方程式と q-KZ 方程式とのシンプレクティック双対性を明らかにする.
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Outline of Annual Research Achievements |
一般のトロイダル代数gtorに対して、数年前から部分的に得ていた楕円量子トロイダル代数Uq,k,p(gtor)の定式化を完成させた。水平・垂直と呼ばれる2つ部分代数が存在し、それらは共に楕円量子群Uq,p(g) (gはgtorに関連するアフィンリー環)に同型であることを示し、それらの間に自己同型を構成した。これは量子トロイダル代数Uq,k(gtor)における同様な構造の楕円関数型への拡張になっている。また、Uq,k,p(gtor)のZ-代数の構造を調べ, 楕円量子群のときと同様に, 楕円変形を受けずに量子トロイダル代数のものと共通であることを示した。また、Z-代数は0でないlに対してUq,k,p(gtor)のレベル(l,m)表現の既約性を支配することを示し、全てのsimply laced トロイダル代数の場合にl=1の既約表現を構成した。 さらに、 glN型の楕円量子トロイダル代数のレベル(0,1)表現(q-Fock表現)の構成を行い、それがアフィンA型箙多様体上のトーラス同変楕円コホモロジーへのUq,k,p(glN,tor)の作用を与えるという予想を与えた。 一方、A. Smirnovが構成したHilbert概型上のトーラス同変コホモロジーに対する楕円stable envelopeを手掛かりに、楕円量子トロイダル代数Uq,t,p(gl1,tor)の頂点作用素を構成し、それがstable envelopesに対する正しいshuffle代数の構造を与え、さらに、頂点作用素の期待値としてHilbert概型の vertex function (頂点関数)、即ちP1からHilbert概型へのquasi map countの生成母関数、が得られることを示した。これより、構成した頂点関数はUq,t,p(gl1,tor)の標準余積に関する繋絡作用素であることが期待される。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
楕円量子(トロイダル)代数の定式化や頂点作用素の導出および頂点作用素を用いたq-KZ方程式の解の構成に関しては、トロイダル代数の場合も含めて、概ね整備できた。また、q-KZ方程式の解とvertex functionとの関係もHilbert概型などのアフィン型の箙多様体の場合に対しても理解が進みつつある。超対称ゲージ理論における3Dミラー対称性に代表されるシンプレクティック双対性を頂点関数間の双対性として理解することも、グラスマン多様体や旗多様体の余接束など線型箙多様体の場合についてはできている。しかしながら、アフィン型箙多様体の場合も含めてシンプレクティック双対性を理解するにはまだ至っていない。
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Strategy for Future Research Activity |
楕円stable envelopeを手掛かりに楕円量子トロイダル代数Uq,k,p(glN,tor)の標準余積に関する頂点作用素の構成を進め、アフィンA型箙多様体に対する楕円stable envelopesのshuffle代数構造の導出や頂点関数の導出を行う。また、頂点関数に対するq-KZ方程式やそれに双対な量子差分方程式を導出し、シンプレクティック双対性との関連を調べる。
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