高種数テイト曲線の周期の理論とベクトル値タイヒミュラー保型形式の数論
Project/Area Number |
20K03516
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 11010:Algebra-related
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
市川 尚志 佐賀大学, 理工学部, 教授 (20201923)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
庄田 敏宏 関西大学, システム理工学部, 教授 (10432957)
中村 健太郎 佐賀大学, 理工学部, 准教授 (90595993)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | 代数曲線 / リーマン面 / テイト曲線 / アーベル微分 / 周期積分 / KP階層 / 準周期解 / ソリトン解 / モジュライ空間 / 保型形式 / タイヒミュラー空間 |
Outline of Research at the Start |
テイト曲線の高種数版として(代数)曲線の族を普遍的に表示する高種数テイト曲線と、曲線のモジュライ空間上の保型形式であるタイヒミュラー保型形式についての理論を次のように発展させ、曲線のモジュライ空間上におけるモチーフ層の理論の構成を目指す。 1.高種数テイト曲線上の周期写像を、リーマン面とp進曲線上の周期写像を統合するものとして構成し、巾単周期写像についても同様の拡張を行う。 2.ベクトル値タイヒミュラー保型形式の数論を構成し、不変式論や曲線のモジュライ空間のモチーフ理論との関係を確立する。
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Outline of Annual Research Achievements |
テイト曲線とは、有理整数を係数とする巾級数環上で定義された楕円曲線の族であり、数論幾何のさまざまな分野で応用されている。研究代表者はこれまでの研究において、テイト曲線の高種数化である「高種数テイト曲線」を構成し、その座標環上での展開を用いて、タイヒミュラー空間上の保型形式「タイヒミュラー保型形式」の理論を構成していた。本研究においては、高種数テイト曲線の周期積分とタイヒミュラー保型形式の理論を、互いに関連づけながら発展させることを目標としている。 まず高種数テイト曲線上のアーベル微分として「普遍アーベル微分」の明示公式を導き、その応用として、今までリーマン面の退化族に対し解析的な方法によって得られていたアーベル微分の漸近公式を、数論幾何的な方法を用いることによりマンフォード曲線を含んだ形で拡張した。ソリトン解を持つ非線形偏微分方程式の代表例であるKP階層の準周期解は、タイヒミュラー保型形式の重要な例を与えるが、上記の漸近公式を用いてこの準周期解の変動を研究し、準周期解とソリトン解の混合物として表されるKP階層の解の一般的な表示を得た。またトロピカル曲線から定まるテータ関数のトロピカル極限を準周期解の極限として表すことにより、KP階層の新しいソリトン解を得た。さらに与えられた種数を持つ任意のマンフォード曲線とショットキー一意化されたリーマン面を導く「普遍マンフォード曲線」を、すべての退化データに対応する高種数テイト曲線を糊付けすることによって構成し、その応用として、アーベル積分の非可換化である普遍マンフォード曲線上の巾単周期の理論を構成し、その漸近的な明示公式を多重対数関数や多重ゼータ値を用いて与えた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の目標を順調に達成すると共に、ソリトン方程式の理論に新しい展望を与えることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
新しく得られたソリトン解の性質を調べると共に、普遍マンフォード曲線と巾単周期の理論を発展させて、代数曲線の族における微分と積分に関する理論の整備と他分野への応用を目指す。
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Report
(3 results)
Research Products
(3 results)