Project/Area Number |
20K03539
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 11010:Algebra-related
|
Research Institution | Osaka Metropolitan University (2022-2023) Osaka Prefecture University (2020-2021) |
Principal Investigator |
水野 有哉 大阪公立大学, 大学院理学研究科, 准教授 (30726352)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2024: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2023: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2022: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2020: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
|
Keywords | クイバー / 多元環 / 多元環の表現論 / 道多元環 / 前射影多元環 / 単体的複体 / オイラー数 / 母関数 / 有限次元多元環 / 傾複体 / g扇 / 2項準傾複体 / Shard / 準傾複体 / g多面体 / g単体的複体 / 傾理論 / 導来圏 / 変異 / Auslander-Reiten理論 |
Outline of Research at the Start |
多元環の表現論は可換環論,圏論,代数幾何学,可積分系や数理物理などの様々な分野と相互に関わって発展している分野であり,とりわけ近年導来圏や三角圏といった圏の性質を理解する上でその重要性が増している.有限次元な多元環は箙(クイバー)(=有向グラフ)を用いて表す事が出来,その表現論もまた箙を用いて明快な理論が展開される. この研究では,箙から定まる組み合わせ論と表現論との結びつきを与え,それによって加群圏の構造を明らかにしていくことが大きな目的の一つである.また研究内容は論文として発信し,国内外の研究集会においてもその成果を発表をしていく予定である.
|
Outline of Annual Research Achievements |
当該年度の研究成果の一つとして、青木利隆氏との共同研究であるDynkin型の道多元環および前射影多元環のτ傾加群の次元の数え上げに関するものが挙げられる。以下ではこれに関して詳しく説明をする。 Dynkin型前射影多元環のτ傾加群は、そのDynkinのルート系と密接な関係を持つことが知られている。より具体的には、Dynkinグラフから定まるWeyl群の元と前射影多元環上の台τ傾加群は一対一に対応し、さらに半順序構造までも同型となる。このことから表現論的なさまざまな問題が古典的なルート系の組み合わせ論を用いて理解される。また道多元環は前射影多元環の商として与えられ、やはりWeyl群の特別な元として理解することが可能となる。 この研究ではこうした結びつきを単体的複体からより綿密に捉え直し、Dynkin型の道多元環および前射影多元環のτ傾加群の次元を数え上げた。そしてそれはただ単に次元という数字だけでなく、古典的によく知られたW-オイラー数やW-ナラヤナ数など組み合わせとも関連していることが明らかになった。特にA,D,E型それぞれに対して、明快な公式を記述するに至った。一方でまたそうした次元を用いてd-多項式として母関数を導入した。それは古典的なオイラー多項式の類似を見ることが出来る。オイラー多項式の指数型母関数の記述は、オイラーによって与えられたとても有名なものであるが、その類似として前射影多元環のd-多項式の指数型母関数の記述を与える事に成功した。また一方でナラヤナ多項式の母関数の類似として道多元環のd-多項式の母関数の記述を与えた。このように表現論の特別な加群の数え上げと、古典的な母関数の数え上げとの興味深い関連を明らかにするに至った。 以上の結果は論文としてまとめられ、arXivに掲載するとともに現在投稿中である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本来の計画にはなかった問題ではあるが、良い形にまとめられたのではないかと思う。またそれ以外にも現在進行形の研究もあり、いくつかの成果が得られ、まとまった形にできると考えている。
|
Strategy for Future Research Activity |
今後も今のペースで共同研究者達とも連携し、進めていきたい。
|