Project/Area Number |
20K03572
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 11020:Geometry-related
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
諏訪 立雄 北海道大学, 理学研究院, 名誉教授 (40109418)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
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Keywords | 幾何学 / 複素解析幾何学 / 細層複体 / 相対コホモロジー / 特性類の局所化 / 留数 / 佐藤超関数 / 特異多様体 |
Outline of Research at the Start |
研究代表者は長年, 特異多様体上のベクトル場の指数, 複素解析的特異葉層構造の留数の研究を行って来た. ここで用いられた方法, 得られた結果は複素解析幾何学において広範囲の応用, 発展をみた. また最近の発見として佐藤超関数論への応用がある. これらの研究を更に推進する. 当該研究期間においては特に, 交叉理論, Atiyah 類・Bott-Chern 類の局所化, Hodge 構造, 数論幾何学に関わる問題, 超関数論に関わる解析学の複素幾何的立場からの記述, 応用等の課題を研究する. この方法は新たな知見のみならず, 細層複体の相対コホモロジー論の立場から簡明で統一的な見地をも与える.
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は, de Rham, Dolbeault, Bott-Chern 等の細層複体の相対コホモロジーを用いて特性類の局所化を調べ, さらに局所双対性により得られる留数を明示的に求め, その応用を図ること, また佐藤超関数を相対 Dolbeault コホモロジー表示により研究し, 解析学・複素解析幾何学への応用を目指すことである. 2023 年度は前年度に引き続き COVID-19 の影響で研究打合せ等に制約を受けた. そのため, 今までに築いた理論を再整備し, 将来のさらなる発展にも力を注いだ. 1. 関数の概念を拡張するものとして佐藤超関数があり, これは特に微分方程式論に画期的発展をもたらした. これは正則関数の層を係数とする局所コホモロ ジーを用いて定義され, 理論は導来函手の言葉で展開される. 実際に用いるには具体的に表す必要がある. 本研究代表者諏訪は相対 Dolbeault コホモロジーによる表現が有効であることを見出し, この立場からの超関数論を本多尚文, 伊澤 毅と展開した. 今までの成果を精査, 整備し共著論文として完成させ発表した. 2. 上記のような相対コホモロジーによる表現理論の一般化として, 層係数相対コホモロジーの軟層分解による表現理論を展開し, 導来関手の理論との関係も明らかにした. さらにこれを層の射のコホモロジーの細層分解による表現理論に拡張し, 論文として発表した. 3. 研究代表者は自身の展開する特性類の局所化理論に基づく複素解析幾何学の本の執筆を数年前に依頼され書き進めていた. 特異多様体上の整型関数・因子, 局所化された解析的交叉理論, Riemann-Roch の定理等につき詳細な考察を行い, 完成させ出版された. これは複素解析幾何学および関連分野における基本的な書物となることが期待される.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究代表者が推し進める局所化理論が発展し, さまざまな方面での応用が見出されている. Hodge 構造の blowing-up での挙動に関する研究への応用等の他, 当初予期されなかったこととして, 佐藤超関数およびそれに関連した演算, 局所双対性等が相対 Dolbeault コホモロジー論を用いると簡明かつ明示的に表せる ことが分かり, 超関数論の新たな展開を見た. これにおいても, 以前より多方面で有効に用いられていた相対 de Rham コホモロジーにおける Thom 類が重要な 役割を果たす. またこの Thom 類と相対 Dolbeault コホモロジー での解析的 Thom 類との比較は複素多様体の Hodge 構造の研究に新たな見地をもたらすこと が期待される. さらに相対 Bott-Chern コホモロジーで Thom 類を考えることが出来, これはより精密な情報を含む.
長年にわたり書き進めていた特性類の局所化理論に基づく複素解析幾何学の書物が完成し出版された.
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Strategy for Future Research Activity |
今年度までの研究を継続し, その発展としてつぎのような課題につき研究を行う. 1. 相対 de Rham, 相対 Dolbeault コホモロジーを用いた Hodge 構造の研究を継続する. 特に相対 Dolbeault コホモロジーにおけるファイバー積分の改良の着想を得ているので, これを追求し Hodge 構造の blowing-up での挙動に関するイタリアの共同研究者達とのこれまでの結果をより良いものとする. 2. 相対 Bott-Chern コホモロジー論においても, ベクトル束の切断の族による局所化理論を展開する. 特に Thom 類を定め, 埋め込みに対する Riemann-Roch の定理を相対 Bott-Chern コホモロジーに局所化された形で示し, その応用を図る. 3. 相対 Dolbeault コホモロジーによる超関数, マイクロ関数の表示を用いてこれらの関数の理解をさらに深め, 解析学・複素解析幾何学等への応用を図る. 4. 複素多様体に対しては Deligne コホモロジーが定められ, その上の正則ベクトル束には Chern 類がこのコホモロジーに定められる. さらに複素解析的葉層 構造に対しては, Bott 型消滅定理が成り立つことが知られている. 相対 Deligne コホモロジーの理論を構築し, 特性類の局所化, 付随した留数の解明を試みる.
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