Project/Area Number |
20K04136
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 17040:Solid earth sciences-related
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Research Institution | Tokyo Keizai University |
Principal Investigator |
新正 裕尚 東京経済大学, 全学共通教育センター, 教授 (60312013)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平田 岳史 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 教授 (10251612)
折橋 裕二 弘前大学, 理工学研究科, 教授 (70313046)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Keywords | 中新世 / 火成活動 / 瀬戸内火山岩類 / U-Pb年代 / フィリピン海プレート / 日本海拡大 / 即発γ線分析 / 沖縄トラフ / 放射年代測定 / 日本海形成 |
Outline of Research at the Start |
日本列島がユーラシアが大陸から分離した時期(およそ2000万年~1500万年前)について,その当時活動したマグマ活動で形成された岩石の年齢の決定を中心に詳しく探求する.特に西日本は列島が時計廻りをして大陸と分離したとされるため,その回転の時期の決定を中心に探求する.化学分析から得られたマグマの性質やその活動時代の情報を合わせて総合的に検討し,当時の日本列島の周辺のプレート(岩盤)の配置の様子について解明し,日本列島,とりわけ西日本の地史の復元に役立つモデルを考察する.
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Outline of Annual Research Achievements |
代表者の新正は西瀬戸内地域の瀬戸内火山岩類の野外調査と試料採取を行った.これらは過年度から引き続き行っている,瀬戸内火山岩の中でも高Mg安山岩や玄武岩を中心とする火山岩類の微量元素組成の広域的変化を見る研究の一環であり,採取試料について,分担者の折橋と協力して,弘前大学の蛍光X線分析装置を用いて全岩の主成分,微量元素組成を求めた.さらに選別した試料について,原子力科学研究所のJRR-3原子炉を用いた即発ガンマ線分析でホウ素,塩素の定量を行った.またこれらと並行して,熊本県天草の上島地域の中新世火成岩についても同様の全岩化学分析を進めた.これらの研究を通じて,以下の進捗があった.(1)瀬戸内火山岩類の高Mg安山岩についてはB/Nbの分散が極めて大きいことを見出した.一般にB/Nb比は沈み込むスラブ年齢が古く流体相の寄与の大きな島弧火山岩では高く,若いスラブ沈み込みの見られる島弧の火山岩では低い.瀬戸内火山岩は若いスラブ沈み込みの下でのマグマ生成が喧伝されており,このようなB/Nbの分散を説明するマグマ成因を検討している.(2)天草の上島地域の中新世火成岩から高Mg安山岩相当の岩脈岩を見出した. 過年度までに明らかにした天草地域の珪長質火成岩の年代と全岩組成に基づいて,天草地域の中新世火成岩が瀬戸内火山岩類の延長であることを主張した論文を公表した,上記の2点目の見解はさらにそれを裏付けるものであり,記載岩石学的なデータ等を付加して論文公表を目指している.また本研究期間に実施した,西南日本の中新世火成活動の中で特徴的な位置を占める四国室戸岬斑れい岩体や紀伊半島橋杭岩などのウラン・鉛年代についても学会での報告などを行い,現在学術論文を準備中である.
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