In-situ内部可視化に基づいた可燃性固体の非定常熱分解機構の解明
Project/Area Number |
20K04331
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 19020:Thermal engineering-related
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Research Institution | Akita Prefectural University |
Principal Investigator |
大徳 忠史 秋田県立大学, システム科学技術学部, 助教 (40452049)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鶴田 俊 秋田県立大学, システム科学技術学部, 教授 (90197773)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2021)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2022: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2020: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
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Keywords | 木質バイオマス / 超高速X線CT / 熱分解 / 熱工学 / 可視化 / X線ラジオグラフィ / 可燃性固体 |
Outline of Research at the Start |
バイオマスエネルギー変換技術への貢献は,持続可能なバイオマスエネルギー利用の実現が期待される.本研究では木質系バイオマスを対象とし,熱分解により内部に温度および構造の分布を生じる条件下において,試料の内部が変化していく過程を放射光X線による高速非破壊可視化手法を適用する.内部の構造・組成・成分の非定常変化を定量的に評価し,木質系バイオマスの熱分解および燃焼メカニズムの解明を目的とする.ひいては,熱的に厚みを持った固体の燃焼および熱分解現象についての,内部構造の非定常変化を考慮した固体の燃焼理論の構築を目指す.
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,不均一な温度分布を有する木質系バイオマスを対象とする.放射光X線を利用してリアルタイムで非破壊可視化計測することにより内部構造の変化,密度分布の変化を定量化し,木質系バイオマスの熱分解および燃焼メカニズムの詳細な解明を目的とする.入熱速度は熱分解現象の重要な影響因子となりうることが予想され,固体内部の構造や温度分布の変化,さらに固体近傍の境界層の形成に影響を及ぼすものと考えられる. 令和3年度は,SPring-8・BL20B2ビームラインでの熱分解過程にある木質系バイオマス試料の内部可視化実験を実施することができた.試料は直径5mm,高さ5mmの円柱型のヒノキ,ラミンおよびペレットを使用した.なおペレットは市販のペレットを木粉の状態へ戻した後,再成形した.このペレットは市販のペレットと密度をほぼ同一にしてある.高熱流束を実現できるランプヒーターからの光熱直接照射による熱分解実験を実施した.窒素雰囲気とすることにより,気相での有炎燃焼が起こらない条件で行なった.さらにX線μCTの計測速度を従来より高速で行うことも試みた.データ数が膨大なため現在も解析中であるが,20um程度の仮道管構造が認識できており変化が大きい場合でも再構成ができていることを確認している.また,可燃性固体への入熱速度に関して,高温雰囲気下での実験のための炉の準備を進めている. ラボでは,熱分解過程にある木質バイオマス試料からの熱分解ガスの挙動および熱的密度変化の計測を実施しているが,窒素雰囲気での計測に課題が残り今後も検討していく. また,令和3年度は,2件の国内学会発表と1件の国際会議発表を行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
交付申請書に記載の年度研究実施計画を遂行することができている。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度の実施計画がおおむね順調に遂行されているため,当初の計画通り実験室での基礎データ収集とSPring-8でのリアルタイム非破壊可視化計測を継続する. 種々の条件下での計測を進め,熱分解現象を定量的に解明する.ラボでの試料近傍の雰囲気の密度場の可視化計測に課題が残るため引く続き装置や実験手法の検討を行っていく.
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Report
(2 results)
Research Products
(5 results)