がん治療に効果的な低周波を重畳した高周波高電圧バーストパルス発生回路の開発と効果
Project/Area Number |
20K04436
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 21010:Power engineering-related
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
南谷 靖史 山形大学, 大学院理工学研究科, 准教授 (10323172)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Keywords | パルス電界 / バーストパルス / がん細胞 / アポトーシス / ネクローシス / 細胞膜 / 絶縁破壊 / 活性種 / がん治療 / 単極性 / 両極性 |
Outline of Research at the Start |
超短パルス高電界による非外科がん治療法におけるパルス高電界印加方法の確立及びがん細胞への効果の確認を行う。超短パルス高電界がん治療法とは,がん細胞にナノ秒オーダの高電界を印加して,細胞にアポトーシス作用を再生させ,手術することなしにがんを治療する方法である。この方法においては,電界の持つ周波数成分,強度が細胞に与える効果を調べる必要があり,患部への高電界印加方法が重要である。効率を上げる方法としてバーストパルス印加が適しており,本助成では細胞内の異なる部分に影響を与える2つの周波数を重畳してバーストパルスを出力する装置を開発し,がん細胞への印加実験を行い,周波数の組み合わせを明らかにする。
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Outline of Annual Research Achievements |
2022年度は引き続き細胞への効果を高めるためのバーストパルス発生装置のスイッチの固体化,および高周波に重畳する低周波の効果の調査,そして低周波印加時に細胞で発生する活性酸素種による細胞死誘導効果の調査,を行った。 バーストパルス発生装置のスイッチの固体化では2021年度に購入した高電圧半導体スイッチが一次スイッチとして2022年度には本格稼働を開始した。だが,このスイッチを搭載した回路では従来のギャップスイッチを用いたものよりバーストパルス回路の充電時間が500nsと遅く,予定している二次スイッチが動作しないことが判明した。そこで,磁気パルス圧縮回路を組み,バーストパルス回路の充電時間の短縮を行った。磁気パルス圧縮回路を二段組むことによって充電時間を60~70nsと短縮できた。 また,二次スイッチを固体化する動作タイミングの確認を行った。しかし動作タイミングを調整しても動作が不安定だったため改良が必要であることが分かった。 高周波に重畳する低周波の効果の調査では高周波に重畳する低周波の効果については,バーストパルスの出力段数を10段にして低周波の周波数を半分にした。10段の波形は得ることができたが後ろ5段の接続が悪く,波形が乱れていた。そのためか,5段の波形と細胞死の結果には大きな差は現れなかった。 低周波印加時に細胞で発生する活性酸素種による細胞死誘導効果の調査では細胞はパルス電界印加時には膜破壊による組織流出で死亡すると言われているが,細胞膜の絶縁破壊によって発生した活性種(ROS)も関与している可能性が出てきた。2020年度にパルス電界印加により細胞が絶縁破壊することで,ROSが発生することが分かり,2021年度にROSを阻害することで細胞死が減少することを示した。2022年度はこれをさらに進めて細胞膜破壊,ROS発生,細胞死状況についての相関を調べた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
(1)バーストパルス発生装置の全固体化のために高電圧半導体スイッチを導入し,2022年度から本格稼働したが,バーストパルス回路の充電時間が500nsと遅く,磁気パルス圧縮回路を追加する必要があり,60~70nsの充電時間をつくるのに手間取った。 (2)二次スイッチの固体化において動作タイミングの確認を行ったが,タイミングが不安定で改良する必要が生じ,検討中である。 (3)細胞にアポトーシスを効率的に誘導できる周波数については,低周波の効果を,バースト出力段数を10段として調べ,低周波の周波数を半分にしてみたが,10段の波形は得ることができたが後ろ5段の接続が悪く,波形が乱れていた。そのためか,5段の波形と細胞死の結果には大きな差は現れなかった。さらに違う低周波の波を重畳して違いを調べ,最適な重畳する低周波成分を明らかにする必要が生じた。 以上,(1),(2),(3)共に新たな課題が明らかになったため,解決する必要が生じ,総合的には「やや遅れている」と判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
(1)二次スイッチのタイミング調整がまだできていないので正しく動作するようタイミングの調整を行う。 (2)引き続きバーストパルスの段数を変えることで低周波成分の周波数を変え,アポトーシス,細胞死を起こすのに最適な低周波成分を明らかにする。今後は10段に加え,15段,20段,25段を試し3分の1,4分の1,5分の1の低周波重畳を行う。 (2)低周波印加時に細胞膜破壊で発生したROSによる細胞死を明らかにするため,ROS除去剤の取り込み状況,細胞穿孔の状況,ROSの発生状況を染色により明らかにするのと,細胞死の状況をリンクさせて調べる。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)