論理機能切替え可能な全光論理回路と大容量光通信への応用
Project/Area Number |
20K04473
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 21020:Communication and network engineering-related
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
八嶋 弘幸 東京理科大学, 工学部情報工学科, 教授 (30230197)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
五十嵐 保隆 東京理科大学, 理工学部電気電子情報工学科, 准教授 (80434025)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2023: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
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Keywords | 光論理演算回路 / QD-SOA / highly nonlinear fiber |
Outline of Research at the Start |
本研究では、論理機能を切り替え可能な全光論理回路を提案し、その有効性を明らかにする。さらに、提案回路を高速な全光通信に適用し、大容量化と情報セキュリティの向上に役立てることができることを明らかにする。提案する全光論理回路は、量子ドット半導体増幅器(QD-SOA : Quantum Dot-Semiconductor Optical Amplifier)を用いており、高速が動作が可能となる。研究内容は3つの研究課題からなり、光信号を対象とした複数の論理演算を提案する単一の全光回路により実現し、さらにこの回路を用いることにより、新たなセキュリティ通信が可能となることを明らかにする。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究ではQD-SOA を用いた全光論理回路と全光復調器に関する研究を実施した.まず、入力数および論理演算子切替機能付き全光論理回路を提案した.提案する全光論理回路は入力信号の変調方式がRZ-BPSK信号であることから,任意の入出力信号に対して再構成可能な回路構成ではない.しかしながら,入力信号の一部および出力信号はいずれもRZ-OOK信号であることから,提案する全光論理回路は部分的に再構成可能な構成であることが考えられる.それ故,提案した全光論理回路は再構成可能な多機能全光論理回路である. また、4入力全光XOR 論理回路を提案した.4入力のXOR演算を実現する複数の全光XOR論理回路構成間の特性の違いを明らかにした.提案する全光論理回路は入力信号がRZ-BPSK信号,出力信号がRZ-OOK信号であることから,提案する全光論理回路は再構成可能な構成ではない.よって,提案した全光論理回路は同時に4入力データの信号処理が可能な多機能全光論理回路であることが考えられる.さらに、再構成可能な全光全加算器回路を提案した.全加算器を実現する複数の全光全加算器回路構成間の特性の違いを明らかにした.また,カスケード接続によるripple carry adder 構成における出力信号品質の劣化特性を明らかにした.入出力信号はRZ-OOK信号であることから,再構成可能な回路構成であると考えられる.それ故,提案した再構成可能な全光全加算器回路は同時にSum およびCarryを出力することができることから,多機能全光論理回路であることが考えられる. 本研究を通じてRZ-BPSK信号を入力とするQD-SOAを基本素子とした全光論理回路の拡張性の高さを明らかにし,全光論理回路に関連する研究分野の発展に貢献することができた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究では、まず、入力数および論理演算子切替機能付き全光論理回路を提案した.提案する全光論理回路は入力信号がRZ-BPSK信号であることから,任意の入出力信号に対して再構成可能な回路構成ではないが,入力信号の一部および出力信号はいずれもRZ-OOK信号であることから,提案する全光論理回路は部分的に再構成可能な構成であることが考えられる.それ故,提案した全光論理回路は再構成可能な多機能全光論理回路であり、ほぼ計画に沿って進んでいると言える. また、4入力全光XOR 論理回路を提案した.4入力のXOR演算を実現する複数の全光XOR論理回路構成間の特性の違いを明らかにした.これは計画以上に進んでいると言える。
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Strategy for Future Research Activity |
光CDMAは他ユーザからの干渉による性能劣化があり、多重度があまり高くできないという問題点がある。これまでの研究で示した論理演算回路の後半部分(QD-SOA以下)は、QD-SOAの相互位相変調および相互振幅変調と呼ばれる非線形効果を利用したアナログ入力信号の弁別効果、すなわち、0,1のデジタル出力とする機能を持つ。干渉で劣化した光CDMAの出力信号をこの回路に通し、波形整形し干渉の除去を行い、多重度を実用レベルまで上げる。 一方、光CDMAはユーザごとに異なる符号を用いるため、長い符号を用いれば光CDMA自身がセキュリティ効果を有する。そこで、暗号と組み合わせ二重のセキュリティを持たせ、そのセキュリティ強度を評価する。光CDMAの符号として、波長領域と時間領域の2次元符号とし、なおかつ、N情報ビット毎にLN チップの長さ(Lは1ビット当りの符号長)かつ多値系列のユーザ符号(多値・長符号)を用いる。また、暗号としては種々の共通鍵暗号(KASUMI, Midori64, 128等)とし、最も解読されやすい条件として、単一送信者の送信端で送信信号が盗聴されたと仮定し、高階差分攻撃、中間一致攻撃、補間攻撃等の最新の攻撃法を適用し、符号長と多値数等のパラメータと安全性の関係を求め、定量的にセキュリティ強度を評価し、提案法が高いセキュリティ機能を有することを明らかにする。
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Report
(3 results)
Research Products
(27 results)