Improvement of radiation efficiency of the wideband terahertz-emitter using the spintronics device
Project/Area Number |
20K04599
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 21060:Electron device and electronic equipment-related
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
北原 英明 福井大学, 遠赤外領域開発研究センター, 特命助教 (20397649)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
谷 正彦 福井大学, 遠赤外領域開発研究センター, 教授 (00346181)
郭 其新 佐賀大学, シンクロトロン光応用研究センター, 教授 (60243995)
中嶋 誠 大阪大学, レーザー科学研究所, 准教授 (40361662)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
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Keywords | スピントロニックエミッタ / テラヘルツ時間領域分光法 / テラヘルツ分光 / スピントロニクス / テラヘルツ |
Outline of Research at the Start |
磁性金属と非磁性金属のヘテロ構造(スピントロニック素子)をフェムト秒レーザーで光励起することで誘起される超高速のスピン流を起源とするテラヘルツ(THz)放射は、超広帯域特性や広い励起波長で利用可能なことから、新しいTHz波放射機構として注目を集めている。しかし、その励起パワー当たりの放射効率が低いため、実用的なTHz波放射素子として利用されるまでには至っていない。本研究では、さらにアンテナ構造の導入により、通信波長帯の1560 nmにおいてスピントロニック素子の励起レーザーパワーあたりの放射効率を現在よりも1桁以上向上させることを目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
磁性金属と非磁性金属のヘテロ構造(スピントロニック素子)をフェムト秒レーザーで光励起することで誘起される超高速のスピン流を起源とするテラヘルツ(THz)放射は、超広帯域特性や広い励起波長で利用可能なことから、新しいTHz波放射機構として注目を集めている。しかし、その励起パワー当たりの放射効率が低いため、実用的なTHz波放射素子として利用されるまでには至っていない。本研究では、高効率なスピントロニックアンテナを開発するため、(a)高スピン流ー電流変換効率の得られる金属の組み合わせの探索、(b)金属ヘテロ構造の最適化と作製技術の開発、並びに(c)高効率なTHz放射器の作製を念頭に研究を進めてきた。(a)については磁性金属/非磁性金属の組み合わせについての議論を行ったが、既に多数の金属元素の組み合わせが提案されている状況である ことから現状で独自の組み合わせ提案は難しく、継続で検討する事となった。(b)については事業者及び共同研究者に依頼して複数のサンプルを作製し最適化を行った。その結果、これまでの報告と若干異なるがよく似た最適値が得られた。(c)としてスピントロニックエミッタ上に金をアンテナパターン状に数百nmの厚さで作製することで放射効率の向上を図ったアンテナを作製した。次年度実験を行い放射特性を調べる予定である。また、スピントロニックエミッタの検出感度向上を目指して磁気変調アンテナマウントを製作した。光チョッパなどの機械的な機器を使用せず、電気的に正負の交流磁場を印加することができるようになったため、これまでの2倍の振幅で検出することが可能となった。この成果は「2022年度日本物理学会北陸支部定例学術講演会」及び「第70回応用物理学会春季学術講演会」にて報告を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
スピントロニックエミッタの新しい材料の開発について依然として遅れている。新しい材料構成がなかなか見つからないためである。この項目については先行研究が多く、放射効率の良い材料は大方出尽くしているように思わる。現在、放射効率を無視し、新しい材料としてはグラフェンを用いたスピントロニックエミッタを検討しているが、実現できるか不透明な状況である。
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Strategy for Future Research Activity |
新材料探索は中止し、スピントロニックエミッタの外部磁場特性について調査することを検討している。本年度に磁気変調アンテナマウントを完成させたことにより、交流/直流の磁場をスピントロニックエミッタへ自由に絶対値を変えて印加することができるようになった。これまで、スピントロニックエミッタを磁場検出素子として使用することが試みられてきたが、小さな印加磁場領域でのスピントロニックエミッタの物理的挙動が明確でないことから検出感度や磁場の方向に対する検出特性を見積もることができていない。そこで、スピントロニックエミッタの外部磁場が微小な領域に於ける放射特性を調査しようと考えている。
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Report
(3 results)
Research Products
(2 results)