瀬戸内海沿岸部の近代化にともなう土着型建築生産技術の盛衰
Project/Area Number |
20K04832
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 23030:Architectural planning and city planning-related
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
牛島 朗 山口大学, 大学院創成科学研究科, 准教授 (40625943)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
濱 定史 山形大学, 工学部, 助教 (40632477)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Keywords | 構法 / 材料 / 近代化 / 生業 / 地域資源 / 地質 / 地形 / 近代産業 / 花崗岩 / 石柱 / 石材 / 軸組 / 瀬戸内海 / 土着 / 建築生産 / 建築技術 |
Outline of Research at the Start |
本研究は,独自の近代化を遂げた瀬戸内海沿岸地域を対象に,各地に残存する「地域性を帯びた独自の土着型建築生産技術」の実態解明を試み,日本型近代化プロセスが持つ多面的特質の解明を目的とする。その際,各地で試みられた建築生産技術近代化の「萌芽的な試み」に注目し, ①「如何なる近世的素地や地理的条件の下で各技術が具現化され,地域的な普及を果たしたのか?」 ②「伝統的な普請の構造を前提とした各建築生産技術の近代化・普及プロセスが,如何なる史的価値・特徴を有するのか?」 ③「各技術がどのように地域間で相互に関連付けられ,日本の近代化プロセスの中に如何なる形で位置付けられるのか?」 の解明を試みる。
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Outline of Annual Research Achievements |
本年度は,これまでの調査を踏まえ,各対象地域で見られる独自の建築生産技術に関する検証及び時間軸を踏まえた分析を試みている。その中で,地域固有の建築技術発展と各地域特有の地形・地質,さらには生業の在り方が大きく関係する点が示された。 土地との結びつきは,古来より各地域の生業の在り方を規定することになる。さらに,近代以降は新たな産業の発展が生じ,その過渡的段階において,独自の材料の使用や建築技術的変化が生じていた。 花崗岩の採石が近代以降活発となる瀬戸内海沿岸の島嶼部では,採石技術の変化の中で,端材の有効活用が図られるが,技術的に成熟を遂げることなく、あくまでも個別の建主毎で異なる展開を遂げた。結果として,同様の石柱を軸組材とする構法を採用しながら,多様なバリエーションを生み出している。 一方,特有の地質環境を有する中山間の農業地域では,近代以降新たな材料や構法の導入が図られる中,木造建築における技術的な発展が生じるとともに,時代毎の住要求の変化に応じ,新たな建築形式としての型を獲得するに至る。 つまり,現在各地に残存する希少な伝統的建築物を捉える上で,年代的な希少性と合わせ,各地域が迎えた近代化の在り様と生業の変化とを詳細に検証することは,「地域資源」として各地の建築を捉える際,重要な手法になると位置づけることが出来る。また,日本における近代化は,必ずしも画一的に進行したわけではなく,各地の近世的な構造や土地の個性に依拠しながら,試行錯誤を経て生じていたことが窺える。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究計画は,概ね予定通り進行していると言えるが,新型コロナウィルスによる影響などから,現地調査において,共同研究者の参加時期が遅れたことで,最終的な成果を取りまとめる期間が未だ短く,最終的な検証や論文成果としての投稿に若干の遅れが生じている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は,共同研究者とともに,これまでに得られた情報を再精査し,本研究当初の目的とも整合を図りながら,研究成果として学会等への論文投稿・さらなる発表を試みたい。
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Report
(3 results)
Research Products
(14 results)