Project/Area Number |
20K04968
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 25010:Social systems engineering-related
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Research Institution | Chiba Institute of Technology |
Principal Investigator |
喜多村 正仁 千葉工業大学, 情報変革科学部, 准教授 (70722990)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,730,000 (Direct Cost: ¥2,100,000、Indirect Cost: ¥630,000)
Fiscal Year 2023: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2022: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2021: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
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Keywords | コンフリクト分析 / コンフリクト解決のためのグラフモデル / コンフリクトの合成 / 提携影響力 / 協力ゲーム理論 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、社会におけるさまざまなコンフリクト(利害対立)状況を分析する数理的手法を発展させることを目的とする。既存の数理モデル「コンフリクト解決のためのグラフモデル」に、「提携影響力評価」およびコンフリクトの「合成」の概念を組み込んだ新たな理論の構築を目指す。これにより、対立的な状況下での部分的な協力行動の表現や複数のコンフリクトの統合的扱いなど、より現実に即した分析が可能になる。新たな理論を用いた国内外の実際のコンフリクトの分析および解消法の模索も目的とする。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、現実社会におけるさまざまなコンフリクト状況をモデル化・分析する数理的手法である「コンフリクト解決のためのグラフモデル(GMCR)」に、「提携影響力評価」の知見および複数のコンフリクトを統合的に扱う「合成」の概念を新たに組み込み、当該理論を発展させることである。 令和2年度には、既存の2つの手法を組み合わせた新たな提携影響力評価手法の構築およびその性質調査を行った。また、GMCRの枠組みに上記の新たな手法を組み込む理論の構築に取り組んだ。 令和3年度および令和4年度には、GMCRに提携影響力評価の知見を組み込む具体的な方法として、GMCRにおける各意思決定主体およびその提携の、均衡における利得をもとにシンプルゲームを構成する方策を策定した。また、グラフモデルの「合成」の概念の精緻化に取り組んだ。 令和5年度には、GMCRにおける均衡利得をもとに構成したシンプルゲームの性質を調べた。具体的には、各提携が形成される場合の、均衡状態(ナッシュ安定性、一般メタ合理性、対称メタ合理性、連続安定性)における各主体および各提携の利得に基づいてシンプルゲームの提携値を算出し、そのシンプルゲームに対し、新たな提携影響力評価手法を用いて提携影響力を計算した。この提携影響力の数値が、元のGMCRの均衡利得と比較してどのような様子かを調べた。 今後、計算した数値をGMCRに引き戻す枠組みが構築と、GMCRの合成の概念を取り入れることができれば、幅広い現実のコンフリクトに対応する分析が可能になると考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
本研究の計画のうち、GMCRからシンプルゲームを構成する手法の構築とその性質調べについては、研究が進捗しているものの、GMCRの合成の概念を組み込むところには至っていない。また、令和5年度に予定していた実例分析についても、事例集めなどの予備調査にとどまったことから、全体的に当初の計画より遅れた進捗であると判断する。これに伴い、当初は令和5年度が研究計画最終年度であったが、補助事業期間を令和6年度まで延長した。
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Strategy for Future Research Activity |
令和6年度には、計算した提携影響力の数値をGMCRに引き戻す枠組みを構築する。具体的には、閾値を設け、提携影響力がその閾値を上回る提携のみが形成されるとし、提携を限定した上でGMCRにおける提携分析を行う予定である。また、グラフモデルの合成と提携影響力評価を組み合わせた理論を構築し、その中で状態の安定性がどういった性質を満たすかを調査する。GMCRの合成を組み込む方策も検討する。また、国内外のコンフリクトの事例を集め、構築した理論を応用した実例分析を行う。
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