固液界面での高分子重合反応制御による3次元微細構造上の均一薄膜の作製
Project/Area Number |
20K05282
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 28030:Nanomaterials-related
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Research Institution | Osaka Research Institute of Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
二谷 真司 地方独立行政法人大阪産業技術研究所, 和泉センター, 主任研究員 (40611471)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
前田 和紀 地方独立行政法人大阪産業技術研究所, 和泉センター, 研究員 (50806776)
宇野 真由美 (音羽真由美) 地方独立行政法人大阪産業技術研究所, 和泉センター, 総括研究員 (90393298)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2022: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2020: ¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
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Keywords | 薄膜コーティング / 液相法 / パターニング / 高分子重合 |
Outline of Research at the Start |
多孔質体や繊維素材など複雑な形状を持つ表面に対する薄膜コーティングは、その微細構造に追従した均一な膜形成が困難である。本研究では、このような3次元微細構造体上に均一な高分子薄膜を作製する方法として、モノマー溶液に基材を浸漬しながら高分子重合反応を行って薄膜化させる新たな方法を確立する。基材の持つ微細構造体内部へモノマーを浸透させ重合させることにより、ミクロな領域で均一な膜形成を可能とする。基材に対する重合溶液の濡れ性により支配される薄膜追従性を明らかにすることで、薄膜形成機構を解明するとともに、基材表面の化学的改質や光改質を利用して、微細構造上での均一な薄膜化と基材に対する固定化を行う。
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Outline of Annual Research Achievements |
モノマーと重合剤の反応液中に布帛を浸しながら重合を行うことで、繊維表面に導電性高分子薄膜の作製を行った。繊維表面に導電性高分子をコーティングすることで、導電性を有する不織布および織布が得られた。また、反応溶液を希薄にして、液温を低下させた条件下で重合反応を行うことで、溶液中の核生成よりも高分子鎖の伸長反応が優位となり、三次元的に複雑な構造内部まで追従した均一な薄膜を形成することに成功している。 繊維を構成する高分子表面の官能基変換を目的として、真空紫外光の照射を行った。照射後の高分子表面は濡れ性が著しく向上し、フォトマスクを介した真空紫外光の照射を行うことで、任意のパターンで濡れ性の高低差をつけることが可能となった。この方法を応用することで、不織布など凹凸の大きい基材に対しても導電性インクを精細に塗り分けることに成功し、微細な配線パターンの描画を達成した。得られた不織布上の配線は、厚さ数十マイクロメートル程度まで内部に浸透しており、同時に繊維の空隙は保っていることが明らかとなった。これらの特徴を反映して、この配線は非常に折り曲げ耐久性が高く、また基材を貫通する三次元的な配線の設計も可能となった。高い折り曲げ耐久性については、繊維の形状に追従した導電薄膜の形成と空隙の保持により、折り曲げなどの外力がかかった際に応力が分散されるためだと考えられる。以上の結果から、繊維構造に対して追従性の高い薄膜を形成することにより、優れた機能性の発現が期待できることを実証した
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
導電性高分子の薄膜コーティングにおいて、モノマー溶液中に被着物である布を浸漬しながら重合反応を行うことで均一な薄膜を形成することに成功した。また、溶液の温度や濃度を調整することで、重合速度をコントロールして均一性の向上が可能であることも実証した。 さらに、当初の研究計画には含まれていないが、真空紫外光の照射によるコーティングのパターンニングにも成功した。この結果から、デバイスなどへの応用可能性が示されており、さらなる研究推進が必要である。また、繊維に追従したコーティング膜は、折り曲げ時にも高い剥離耐久性があることを明らかとしており、この理由についても追求することで、さらなる応用展開が期待できる。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、真空紫外光の照射によるコーティング膜のパターンニングを応用して、不織布を基材としたタッチセンサなどのデバイス作製を検討する。 また、繊維に追従したコーティング膜が示す高い折り曲げ耐久性について、その理由を追求する。折り曲げ試験の実施とその試験前後での表面観察により、応力の集中度合いを比較する。これらの評価を均一性の異なる薄膜について行うことで、均一性と物理的特性の相関関係について明確化する。
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Report
(3 results)
Research Products
(1 results)