Improvement of interface and metal crystallinity by multi-shot flash lamp annealing method
Project/Area Number |
20K05334
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 29020:Thin film/surface and interfacial physical properties-related
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Research Institution | Kanto Gakuin University |
Principal Investigator |
盧 柱亨 関東学院大学, 理工学部, 教授 (50313474)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堀内 義夫 関東学院大学, 理工学部, 講師 (30808879)
本間 英夫 関東学院大学, 材料・表面工学研究所, 顧問 (00064105)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
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Keywords | Flash Lamp Annealing / 無電解めっき法 / フレキシブル樹脂フィルム / 金属微細パターン / 銅の結晶性改善 / 樹脂基板と金属薄膜との界面の密着性の向上 / フラッシュランプアニーリング / 銅微細パターン |
Outline of Research at the Start |
IT技術の進化により我々日常において必需品となったモバイルデバイスを今後は身に付けることのできるウェアラブルデバイスの開発においては、曲がる素材の上に電子回路を形成する必要がある。 この研究は、曲がる素材である樹脂フィルム基板の上に、曲げ耐性が強く電気抵抗が低い銅の薄膜や線幅1.5μm以下の微細パターンを無電解めっき法で形成において、熱に弱いフィルムなどFlexible樹脂フィルム基板材料へのダメージを防ぐことを目指す。 さらに、金属薄膜との界面を平滑に保ちながら銅の結晶性を改良することで、表皮効果による高速通信デバイスの高速信号伝送回路やパッケージング技術への応用を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
将来、ウェアラブルデバイスなどの電子回路基板材として応用可能なフレキシブルフィルムの中で、LCP(Liquid Crystal Polymer)、COP(Cyclo Olefin Polymer)に加え、高機能熱可塑性樹脂であるPEEK(Poly(Ether) Ether Ketone)フィルムにも無電解銅めっきと電気銅めっきによる微細パターンを安定的に形成させることに成功し、Multi-shot FLA(Flash Lamp Annealing)の最適な条件(パルス光の照射距離、パルス幅、Multi-shotの周波数など)の範囲を見出すことができ、無電解めっき金属薄膜の強い密着性が得られる最適条件を見極めている。 さらに発想を変えて、裏面からのFlash Lamp光の照射を試みたところ、表面への照射に比べて約60~80%ほどのアニーリング効果があることがわかり、Flash Lamp光を表面と裏面に同時照射することによりアニーリング効果の極大化の可能性を見出すことが出来た。 しかし、両面照射の場合、サンプルを垂直方向に固定すると薄いフィルムのため、角の部分に微細なうねりが生じる可能性が高いため、多層積層には難点があると予想され、サンプル固定方法やFlash Lamp光の照射方法などの検討を見極める必要がある。 さらに、銅の結晶性を改善するため、FE-SEM(Scanning Electron Microscope)による表面状態(平滑性)とEBSD (Electron Back Scatter Diffraction)によるGrain sizeの肥大化についてもより詳しく調べ・改善することにより信号の高速伝送特性向上を目指す。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
フレキシブル樹脂基板材料の中で高速で信号を転送するために求められる低誘電率を持つCOP、LCPフィルム以外にも新たに高機能熱可塑性樹脂であるPEEK材の新規開発品(Ex-PEEK)の表面にも無電解銅めっきと電気銅めっきによる微細金属パターンの形成が安定的にできるようになった。 銅の結晶性を改善(肥大化)は、少々遅れており、EBSDの測定の結果、無電解銅めっき薄膜の結晶が大きくなる傾向や銅の結晶が伸びやすい<111> 方向と信号を転送する方向を一致させると、より高速で信号を送rれるシナジー効果を目指している。 めっき添加剤により銅の結晶性を制御する方法もあるが、添加剤も不純物の一周のため、出来る限り純粋な銅結晶を維持することが望ましく、不純物にもなる添加剤を用いず、Flash Lamp Annealing法の優位性を見出している。 本研究の遂行中、発想の転換により行った、裏面からのFlash Lamp光の照射は、透明フィルムが光を通すため、そのエネルギーは伝わるり、アニーリング効果の確認ができた。 しかし、両面照射の場合、サンプルを垂直方向に固定する場合は、50 mm角のサンプルには問題ないが、100 mm角を超えるサンプルにおいては、角の部分に微細なうねりが生じる可能性が浮上した。これは、薄い樹脂フィルムに電子回路を形成し、複数枚(12枚、24枚など)を積み重ねる際には、角部分のアラインメントがずれてしまう可能性が高いため、サンプルの固定方法の検討を重ねる必要があると考えられる。 数か月ほど前に、Multi-shot FLA装置のコントローラーの故障し、Flash Lamp光のMulti-shot照射ができなくなっている。本装置は、ウシオ電機株式会社と共同開発していたものを寄付されたものであるが、近年の半導体不足により修理が遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
上述のMulti-shot FLA装置のコントローラーの故障部品を早急に手配し修理の後、パラメータの最適化を進めてからMulti-shot 周波数の可変、パルス幅の可変、照射距離の可変など複数のパラメータを安定にし、フィルム基板と銅薄膜との界面の平滑性を確保できる技術を確立する。 さらに、金属結晶の肥大化や結晶が成長しやすい方向への相乗効果を解析するため、SEMによるEBSD(Electron Back Scatter Diffraction Patterns)測定により銅薄膜内の結晶性改善を極める予定である。また、透明フィルムの光を通す物性から着目した裏面からのFlash Lamp光の照射の効果においては、複数枚の積層に懸念される角部分のうねりを防ぐためのフレキシブル基板材料の固定やFlash Lamp光の照射方法を見極める予定である。 そのためには、サンプルの固定を垂直または水平に置けるサンプルステージの改造などを検討を重ねる必要がある。 Flash Lamp光をミラーボールのような鏡を用いることを検討するため、3Dプリンタで造形した立体物サンプルでも検討をしたが、ランプの波長を考慮した材料の鏡を使用したが、その効果が10%から25%まで減少傾向であることがわかった。 今年度に購入を予定していたMulti-shot Flash Lampユニットの購入を見送り、Flash Lamp光の照射方向の変更やサンプルステージの変更などにより、アニーリング効果の向上を図る。 Multi-shot FLA装置の改善と効率化のために、この装置を寄贈してくださったウシオ電機株式会社と相談しながら進めていく予定である。
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Report
(2 results)
Research Products
(9 results)