Epitaxial abrupt interfaces of multinary compound semiconductors
Project/Area Number |
20K05354
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 30010:Crystal engineering-related
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
西永 慈郎 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エネルギー・環境領域, 主任研究員 (90454058)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2023: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2022: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2021: ¥2,730,000 (Direct Cost: ¥2,100,000、Indirect Cost: ¥630,000)
Fiscal Year 2020: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
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Keywords | 多元系化合物半導体 / MBE / MEE / ヘテロ界面 / 低温結晶成長 / 結晶成長 / 太陽電池 / 量子デバイス / 分子線エピタキシー / 低温成長 / III-V族化合物半導体 / I-III-VI2族化合物半導体 |
Outline of Research at the Start |
多元系化合物半導体は未知なる可能性を秘めた材料群であり、それらの積層構造による電子・光デバイスは、高機能化のみならず、製品の製造・使用過程における環境負荷の低減に大きく期待できる。多元系化合物半導体ヘテロ界面は成膜時における構成元素の熱拡散によって、急峻なデバイス構造の作製が非常に困難である。本研究は高純度金属材料の交互供給によって、高品質な結晶成長を低温においても実現させ、急峻な多元系化合物半導体ヘテロ構造を作製することを目標とする。
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Outline of Annual Research Achievements |
多元系化合物半導体は未知なる可能性を秘めた材料群であり、その積層構造による電子・光デバイスは高機能化が期待できる。しかし、デバイス応用するために必須な積層構造を作る際、構成元素同士が熱拡散しやすく、急峻なヘテロ界面を得ることは難しい。本研究の目的は、急峻な多元系化合物半導体ヘテロ界面形成に関する学理を構築し、高効率な太陽電池の実現および量子効果デバイスへの応用を図ることである。3年目である2022年度はIII-V族系化合物とI-III-VI2族系化合物(CIGS)のヘテロ構造の作製を行い、結晶学的・電気的物性の評価、および太陽電池デバイス応用を図った。 MBE装置にAsバルブクラッカーセルを導入した。これによりGaAs基板表面のクリーニング、CIGS結晶成長中のAs雰囲気の低減、およびCIGS結晶上へのAlGaAsのエピタキシャル成長が可能となった。一方で、Se雰囲気下におけるGaAs、AlGaAs結晶成長は残留ドナー濃度が高く、III-V族層はn型層としての利用を想定する。P型GaAs基板上にGa濃度0.9のCIGS層を成膜し、その後、AlGaAs層を成膜した。これはCIGSとAlGaAsの電子親和力を一致させ、電子の移動を容易にさせるためである。RHEED観察を行ったところ、CIGS層は4×1ストリークパターンを示し、AlGaAs層も4×1ストリークパターンとなった。得られたCIGS薄膜の時間分解PL測定を行ったところ、3 nsを超える少数キャリア寿命が得られ、AlGaAsがCdSと同等のパッシベーション層として機能することがわかった。窓層を成膜後、太陽電池特性を評価したところ、光起電力を確認できたが変換効率は数%であった。本結果は、III-V族/I-III-VI2族ヘテロ界面の光起電力として世界初めての成果であり、今後、さらなる特性改善を図る。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2023年度に予定していた急峻なIII-V族/I-III-VI2族ヘテロ界面の実現を先取りして研究を行った。そのため、MEE法による低温結晶成長技術の検証は未実施である。また、液相(AgCu)Seの濡れ性に関して進捗が遅れており、これらは2023年度に行う。MEE法による低温結晶成長技術に関して、III-V族系の実績を既に有しているため、I-III-VI2族系に対する展開は早期に実現できる。得られた結晶は断面SEM観察などによって評価し、時間分解PL測定によってキャリアダイナミクスを議論する。また、(AgCu)Se/CIGSの物性について、I族濃度の組成制御を行い、結晶成長に関する詳細な議論を行う。CIGSの新たな展開として、高放射線環境下における光・放射線検出器応用が期待されている。多結晶CIGSでは、放射線損傷の回復メカニズムが複雑すぎて解明されていないが、単結晶CIGSを解析することで、メカニズム解明が期待できる。既に単結晶CIGSに陽子線を照射しており、結晶性評価を行っている。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度は、III-V族とI-III-VI2族化合物半導体のヘテロ界面の低温結晶成長を行う。得られたヘテロ界面の断面SEM観察などを行い、結晶成長に関する議論を行う。液相(AgCu)Seに関して、成長初期、中期、終了後に、(AgCu)Se層を発生させ、その後のCIGS結晶成長にどう影響を及ぼすか、議論する。液相形成中のRHEED観察を行い、基板温度の違いによるRHEED像の変化を考察する。得られた結晶に関して、断面SEM観察、時間分解PL測定、太陽電池特性を評価し、高品質な結晶を得るための学理構築を目指す。
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Report
(3 results)
Research Products
(25 results)