Project/Area Number |
20K05597
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 34030:Green sustainable chemistry and environmental chemistry-related
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Research Institution | Japan Synchrotron Radiation Research Institute |
Principal Investigator |
中田 謙吾 公益財団法人高輝度光科学研究センター, 情報処理推進室, 特任専門職員 (40815271)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
本間 徹生 公益財団法人高輝度光科学研究センター, 産業利用・産学連携推進室, 主幹研究員 (50443560)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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Project Status |
Discontinued (Fiscal Year 2021)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
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Keywords | 触媒 / XAFSシミュレーション / DFT / 第一原理計算 / XAS計算 / パラジウム触媒 / XAFS |
Outline of Research at the Start |
本研究では、高活性脱カルボニル化パラジウム触媒において、担体の表面状態に起因するクラスター構造の違いと活性との相関について、理解することを目的とする。巨大な担体表面構造モデルに様々な大きさのクラスター吸着させた第一原理計算から、構造決定・電子状態計算を行う。さらにXANESシミュレーションを行うことで、実験と一対一で比較検討を行う。実験によるXANESスペクトルと計算による電子状態とスペクトルを直接比較検討することは、担体表面と金属ナノクラスター構造との相関、 およびその特異な電子状態の理解を深めることに繋がり、高活性脱カルボニル化パラジウムの触媒活性の機構の解明を進める
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Outline of Annual Research Achievements |
高活性脱カルボニル化パラジウム触媒において、担体の表面状態に起因するクラスター構造の違いと活性との相関について、理解を進めるのを目的とする。 本研究の特徴は、第一原理計算とXANESシミュレーションを組み合わせた解析と、実験結果を一対一で比較検討しながら進めていくことである。さらに巨大なクラスターモデルをスーパーコンピューター上で動かすことにより、より確からしいモデルの作成と従来までの解析ではあまり見えないスペクトル形状の特徴などにも論点を当てており、Zr上のPdクラスターとPdクラスター単独の違いなどついても議論している。 我々は、Pdクラスターとして、少数クラスターでは bulk 的なPd-Pd結合の影響が弱く、クラスター表面のPd結合の影響が強くなることを見いだした。クラスター表面バンドは孤立的であり、Pdクラスターが大きくなると bulk 的なバンドに近くなる。Pdクラスター/ZrO2では、少数クラスターでは ZrO2 表面のO原子とPd原子との結合の影響が強く出ている。そして表面上のPdクラスターサイズが大きくなると、表面への吸着がないPdクラスタに近づく事が分かった。 このことは少数のPdクラスターでは実験結果と合わないのであるが、実は少数PdクラスターはZrO2表面上に吸着することで実験結果を再現することがわかった。さらに、Pdクラスター/ZrO2はクラスターサイズが異なっていても、比較的同じようなXANESスペクトルをもつことがわかった。このことは、EXAFSが異なっていても、XANESで同じようなスペクトルが出てくる実験結果を再現しており、クラスターサイズとXANESスペクトルについての知見を深く得ることが出来た。 異動先のエフォートの都合、研究を停止せざるを得なくなり、可能な議論の多くや執筆中の論文も途中であり残念だが、これを現時点でのまとめとする。
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