地球温暖化を利用した水稲再生二期作に適した優良形質の特定
Project/Area Number |
20K06007
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 39020:Crop production science-related
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Research Institution | National Agriculture and Food Research Organization |
Principal Investigator |
田中 良 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 九州沖縄農業研究センター, 研究員 (30738109)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中野 洋 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 九州沖縄農業研究センター, グループ長補佐 (10414814)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2022: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
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Keywords | 水稲 / 再生二期作 / 収量 / 非構造性炭水化物 / 準同質遺伝子系統 / 地球温暖化 / 葉面積指数 |
Outline of Research at the Start |
今後、地球温暖化が進むと、国内の全域で水稲の栽培可能期間が長くなると予想され、再生二期作の導入が西日本を中心に現実味を帯びてくる。これまでに、切り株の非構造性炭水化物(NSC)量と2回目稲の収量に正の相関関係がある等の報告はなされているものの、NSCの役割やそのほかの形質に関する報告は限られている。そこで本研究では、準同質遺伝子系統(NIL)等を用いた試験等を行うことにより、再生二期作における切り株のNSCの役割や品種に求められる重要形質を明らかにする。
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Outline of Annual Research Achievements |
今後、地球温暖化が進むと、国内の全域で水稲の栽培可能期間が長くなると予想され、再生二期作の導入が西日本を中心に現実味を帯びてくる。これまでに、切株の非構造性炭水化物(NSC)量と2回目の稲の収量に正の相関関係がある等の報告はなされているものの、NSCの役割やそのほかの形質に関する報告は限られている。そこで本研究では、準同質遺伝子系統(NIL)等を用いた試験や切株の葉身を切除する試験等を行うことにより、再生二期作における切株のNSCや葉身の役割や品種に求められる重要形質を明らかにしようとした。 本年度は、水稲再生二期作において、シンク容量に関与する遺伝子が異なる品種・系統(「コシヒカリ」及び「コシヒカリ」に多収品種「タカナリ」のシンク容量を増やす対立遺伝子Gn1Aを導入した「NIL-GN1A」)及び1回目の稲の収穫高さ(高刈及び低刈)が1回目及び2回目の稲の収量に及ぼす影響を解析した。試験は、福岡県筑後市にある農研機構九州沖縄農業研究センターの試験圃場において2019年及び2020年に実施した。両年とも、「NIL-GN1A」は「コシヒカリ」に比べて、1回目の収量は籾数が増加したものの登熟歩合及び千粒重が低下したため増加せず、2回目の収量は穂数及び籾数の低下を介して減少した。また、2019年では「NIL-GN1A」は「コシヒカリ」に比べて、切株の茎部乾物重が低下したためNSC量が減少し、2020年でも同様の傾向を示した。このため、「NIL-GN1A」は、切株のNSC量が少なかったため、2回目の収量が低下したと示唆された。さらに、2回目の稲において、「NIL-GN1A」の籾数生産能力は、低NSC条件下では発揮されなかった。したがって、切株のNSCは、2回目の収量を増加させるために、極めて重要な形質であることが明らかになった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
当初計画していた研究課題である「シンク容量に関与する遺伝子が異なる品種・系統における1回目の稲の収穫高さが2回目の稲の収量に及ぼす影響」、「成熟期前後の切株のNSC量の異なる品種における1回目の稲の収穫時期が2回目の稲の収量及び収量構成要素に及ぼす影響」及び「1回目の稲の緑葉が2回目の稲の収量及び収量構成要素に及ぼす影響」については、計画を上回るペースで研究成果を論文として国際学術雑誌で公表した。また、「作期及び1回目の稲の収穫高さが1回目及び2回目の稲の収量に及ぼす影響」については、昨年度、予備試験を無事に終えることができた。以上のことから、本研究は、当初の計画以上に進展していると言える。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は、「追肥時期及び1回目の稲の収穫高さが1回目及び2回目の稲の収量に及ぼす影響」を明らかにするために、3水準の追肥時期(1回目の稲の登熟中期、登熟後期又は収穫期)及び2水準の1回目の稲の収穫高さ(20 cm又は40 cm)の3反復の、主区を追肥時期、副区を1回目の稲の収穫高さとした分割区法で配置したほ場試験を行う。また、「作期及び品種が1回目及び2回目の稲の収量に及ぼす影響」を明らかにするために、2水準の作期(4月中旬植え又は5月中旬植え)及び8水準の品種(「ちほみのり」、「つきあかり」、「にじのきらめき」、「ゆみあずさ」、「とよめき」、「あきだわら」、「ほしじるし」又は「やまだわら」)の3反復の、主区を作期、副区を品種とした分割区法で配置したほ場試験を行う。
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Report
(3 results)
Research Products
(4 results)