Functional analysis of translocon factors involved in the topogenesis of membrane proteins
Project/Area Number |
20K06510
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 43020:Structural biochemistry-related
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Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
阪口 雅郎 兵庫県立大学, 理学研究科, 教授 (30205736)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Keywords | 細胞小器官 / 膜タンパク質 / 生体膜 / 膜透過 |
Outline of Research at the Start |
生体を構成する最小単位である細胞の中には粗面小胞体という小器官があって、細胞の膜タンパク質や分泌されるタンパク質の合成を行っている。本研究では、粗面小胞体で膜タンパク質の形づくりの仕組みの解明を目指しています。以下のような点に焦点を当てて、作用機構に迫ります。 (1)小胞体膜に結合したリボソームで作られるタンパク質が行ったり来たりする動きと膜での固定作用の追及。(2)膜に入りつつあるタンパク質鎖の配置順序の決定の仕組み。(3)「膜タンパク質構造形成3要素」(標的化、疎水性配列の膜固定、正電荷の透過抑制)の識別にかかわる因子の作用解明です。
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Outline of Annual Research Achievements |
生体を構成する最小単位である細胞の中には、粗面小胞体という小器官があって、細胞を形作る生体膜の内在膜タンパク質や細胞の外に分泌されるタンパク質の合成と膜透過を行っている。本研究は、粗面小胞体リボソームで膜タンパク質が作られるときの、タンパク質の形づくりの仕組みの解明を目指している。昨年度の進展に加えこれまでの進捗実績は下記である。(1)膜結合型リボソームから伸長するポリペプチド鎖が膜定着する機構について解析した。合成されるポリペプチド鎖の疎水性の高い配列部分が膜透過トンネルに進入した時点で膜内に定着し配置が決定する機構に加えて、一度膜透過チャネルを通り抜けた後に、ポリペプチド鎖後方にある正荷電アミノ酸残基によって逆方向の動きが誘起され、疎水性の不十分なポリペプチド鎖が膜に定着する機構があることを示した。(2)タンパク質膜透過トンネルの作用効率に関連する遺伝子を探索して、欠損によって疎水性配列の透過、正電荷クラスタの透過、シグナル配列の機能効率などに大きく影響する遺伝子を見出した。小胞体内腔のHsp70-シャペロンKar2pの過剰発現によって、疎水性配列のみならず正電荷クラスタの透過が大きく亢進することを発見した。また、小胞体内腔のシャペロン制御因子であるJ-タンパク質Scj1pの欠損により膜透過が大きく亢進することを見いだした。小胞体における合成共役型ポリペプチド鎖膜透過が、内腔シャペロン系によって駆動されることの発見は、これまでリボソームによる合成伸長が駆動要因とされてきた「共役型」透過でも、内腔Kar2p-Jタンパク質シャペロン系が大きくかかわることを示し、これまでの通説を覆すものである。本年度は特に、特徴的なドミナントネガティブ作用を示す多数の点変異体を見出すことができたので、その膜透過に関する作用を今後詳細に解析する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
(1)トランスロコンに結合したリボソームから伸長してくる新生ポリペプチド鎖の正逆両方向のダイナミクスと膜固定要因について、疎水性度が不十分な場合には、鎖の伸長直後に起きる第一段階での認識に加えて、一度透過してしまって、ポリペプチド鎖後方の正電荷に富む配列に誘起された逆方向の動きによってトンネルに戻って起きる第二段階の認識によって膜定着することを無細胞タンパク質合成膜組み込み再現実験系によって実証した。この第二の機構の認識には、第一段階での認識では不十分な、より低い程度の「疎水性度」が決定要因であることを明らかにした。論文作成のために詰めの情報収集を行う予定である。(2)「膜タンパク質構造形成3要素」(標的化、疎水性配列の膜固定、正電荷の透過抑制)の識別にかかわる因子の解析を進めた。小胞体内腔のシャペロンであるKar2pが「合成共役型」膜透過を駆動し、疎水性配列や正荷電配列などの膜透過抑制配列の透過を亢進することを見出した。さらに、Kar2pのATP結合やATP加水分解にかかわる特定のアミノ酸残基変異によって、促進とは逆にドミナントネガティブ作用を示すことを実証した。これは、シャペロン系が「合成共役型」膜透過についても寄与することを示唆する、通説とは異なる知見である。
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Strategy for Future Research Activity |
(1)トランスロコンへのポリペプチド鎖進入時点(第一段階)の疎水性配列の認識と、ポリペプチド鎖逆行時(第二段階)における疎水性配列の認識の特性差についてほぼデータが集まったので、論文作成作業に移る。(2)小胞体内腔Kar2p変異体のドミナントネガティブ作用を指標として、「共役型膜透過」に対する内腔シャペロン系の作用機構を精査する。分子シャペロン系の予想外の作用機構が存在するとの仮説を精査する予定である。また、ドミナントネガティブ作用を消失する第2の変異をKar2p分子内に探索する。この同一タンパク質内変異作用抑制変異(分子内サプレッサー変異)の解析によって、Kar2pの作用点のより詳細な特定が可能である。(3)小胞体内腔のJ-タンパク質Scj1pの透過抑制作用解析では、特有の透過抑制作用を消失する点変異体を分子内に網羅的に探索し、作用機構にアプローチしたい。
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Report
(3 results)
Research Products
(4 results)