Coordinate epigenetic gene regulation by AS2 and nucleolar factors in leaf formation
Project/Area Number |
20K06702
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 44030:Plant molecular biology and physiology-related
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
町田 泰則 名古屋大学, 理学研究科, 名誉教授 (80175596)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
笹部 美知子 弘前大学, 農学生命科学部, 准教授 (00454380)
町田 千代子 中部大学, 応用生物学部, 特定教授 (70314060)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2022: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Keywords | 葉形成 / 表と裏 / アシンメトリー遺伝子 / 核小体 / エピジェネティック制御 |
Outline of Research at the Start |
葉の形成に於いて、ARF3遺伝子は裏側化遺伝子として機能する。葉の表側の分化の為には、予定表側領域において ARF3 遺伝子発現は抑制される必要がある。AS2はこの抑制のための中心的な遺伝子である。AS2 は核小体周縁部で AS2 bodyという核内顆粒を形成する。AS2 bodyは、クロモセンター(リボソームRNA遺伝子のリピートが凝縮し高度にヘテロクロマチン化している核内構造体)と共局在する。本研究では、AS2 bodyと核小体因子との協調的な作用という視点から、ARF3 遺伝子発現のエピジェネティックな抑制の仕組みを解明する。
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Outline of Annual Research Achievements |
昨年度までに、ウイルスの強病原性遺伝子 betaC1 を導入・発現させたシロイヌナズナでは、種子形成頻度が著しく低下することがわかった。低下の原因が雄性配偶体か雌性配偶体のどちらの異常が原因であるかを検討するために、betaC1発現植物と野生型植物との他家受粉交配実験を行った。その結果、betaC1非形質転換体からの花粉をbetaC1 を発現する植物の雌蕊に加えると種子形成レベルが著しく低下するが、逆の交配を行うとほとんど影響がないことがわかった。この結果は、 betaC1 の発現が、雌性配偶体か、あるいは雌性生殖器官のどちらかの形成異常の原因になっていることを示している。同様の実験を as2 変異体で行うと、異常が見られるレベルが緩和されることがわかった。これらの結果は、野生型の AS2 遺伝子が、betaC1 遺伝子の病原性を強調する役割を果たしていることを示すと考えられる。以上の結果を、64回日本植物生理学会において発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
betaC1 の発現が、雌性配偶体形成における減数分裂、あるいは雌性生殖器官の機能不全と関連していることが推察された。また、同様の実験を as2 変異体で行うと、betaC1 によるこのような雌性配偶体あるいは雌性生殖器官に関する異常が緩和されたことから、 AS2 遺伝子もこのような配偶体あるいは生殖器官形成に関わっている可能性が考えられる。このようなAS2 に対する知見は、本研究によって初めて得られたものであり、貴重な成果と言える。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでの研究で観察された AS2 の雌性配偶体形成、あるいは雌性器官形成に対する影響を、細胞あるいは分子レベルで解明することを目指す。すでに我々は、体細胞分裂においては、 AS2 タンパク質は分裂後期に分配されつつある娘染色体間の bridge 構造(anaphase bridge)に局在することを報告している。今後、AS2 タンパク質が、雌性配偶体形成に関わる減数分裂において娘染色体の分配においても関わっているかどうかを調べる計画である。一方、AS2タンパク質が結合するタンパク質と DNA についての研究も進展しつつある。これらの結果を総合的に解析して、AS2 の花粉(雌性配偶体を含む構造体)形成における役割を、betaC1 の性質とも合わせて解明する。
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Report
(3 results)
Research Products
(33 results)