Project/Area Number |
20K06734
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 44050:Animal physiological chemistry, physiology and behavioral biology-related
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Research Institution | Asahikawa Medical College |
Principal Investigator |
宮園 貞治 旭川医科大学, 医学部, 助教 (50618379)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | 性差 / ストレス / 幼少 / 母仔分離 / 内分泌 / ホルモン / 自律神経 / 情動 / 身体異常 / 脳・神経 / 生理学 / 発達障害 |
Outline of Research at the Start |
幼少期に虐待や育児放棄などの大きなストレスを経験すると、将来うつ病などの不安障害を伴った自閉症スペクトラム発達障害の罹患だけでなく、心臓病や肺がんなどの循環器疾患の発症も高くなると言われている。このように、幼少期ストレスは、脳内神経回路の正常な成熟を妨げ、精神だけでなく身体にも将来的に深刻な異常をもたらす危険性がある。また、この発症には性差があることが疫学的に知られている。本研究では、幼少期ストレスを経験したマウスを用いて、このストレスによって精神と身体の両方に異常を引き起こす脳内神経回路の変容機序の性差について検討する。これにより、予防・治療法の開発を含めた脳内神経基盤の包括的理解を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
ヒトにおいて幼少期に虐待やネグレクト(育児放棄)などの大きなストレスを継続的に受けると、成人後にうつ病や心的外傷後ストレス症候群(PTSD)などの精神的疾患が発症する確率が高くなるだけでなく、心臓病などの身体の異常の発症率も上昇することが疫学的に知られている。このようにヒトを含む哺乳類における子供の発達において母子間のつながりは重要な役割を果たす。特に、哺乳行動を中心とした幼少期の子供が母親から受けるさまざまな刺激は、子の身体発達に影響を与え、内分泌系や情動行動などに長期的な変化を引き起こす。そして、幼少期の生活環境は、子供個体が獲得するエピジェネティックな変化に影響を与え、脳内の神経基盤に不可逆的な変容を引き起こすことが示唆されているが、その詳細はあまり明らかになっていない。本研究では、幼少期に母仔分離ストレスを継続的に経験したマウスを用いて、幼少期ストレスによって身体と精神の両方に異常を引き起こす脳内神経基盤の変容機序を解明することを目的とした。 令和5年度は主に次のような結果を得た。内分泌性のストレス耐性をさらに評価するために、定常状態における尿中コルチコステロン濃度を調べた。その結果、メスだけでなく、オスにおいても、幼少期ストレスによってもストレスレベルは安定しているということがわかった。この興味深い結果と昨年度までに得た結果の関連性について、今後、包括的に調べていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
他の学内業務等による多忙により研究実施計画に記載したスケジュール通り研究が進行しなかったので。
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Strategy for Future Research Activity |
昨年度中に遂行予定であった研究計画を半年で遂行し、残りの半年で今年度の研究計画に取り組んでいく。
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