ラボとフィールドの往還研究によるクラゲの光受容・卵成熟誘起機構の解明
Project/Area Number |
20K06736
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 44050:Animal physiological chemistry, physiology and behavioral biology-related
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Research Institution | Miyagi University of Education |
Principal Investigator |
出口 竜作 宮城教育大学, 大学院教育学研究科高度教職実践専攻, 教授 (90302257)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | 光受容 / 光周期 / クラゲ / 卵成熟誘起ホルモン / オプシン / 神経ペプチド / 放卵 / 放精 / 照度変化 / エダアシクラゲ / 光受容物質 / 卵母細胞 |
Outline of Research at the Start |
エダアシクラゲには、それぞれ明刺激(暗→明)と暗刺激(明→暗)に応答して配偶子放出に至る「明タイプ」と「暗タイプ」が存在し、両タイプの交配によって中間的性質を示す「ハイブリッド」も作出できる。本研究では、これらの異なるタイプのクラゲを用い、明や暗の光受容を担う物質を同定するとともに、その下流経路の解明を目指す。また、ラボ内での人工光下のみならず、フィールドでの自然光下でも、この経路がいつ、どのような条件で活性化されるかを調べる。
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Outline of Annual Research Achievements |
エダアシクラゲには、暗期の後の明刺激に反応して配偶子放出(放卵・放精)に至る「明タイプ」と、その逆の、明期の後の暗刺激によって配偶子を放出する「暗タイプ」が存在する。また、青森県青森市浅虫で採集された明タイプと宮城県塩竈市浦戸野々島で採集された暗タイプを掛け合わせてできた「F1ハイブリッド個体」は、明タイプと暗タイプの中間的な形質を示すことが分かっている。今回、明タイプ、暗タイプ、F1ハイブリッドのそれぞれメス系統の個体から卵巣のみを集め、トランスクリプトーム解析を行い、発現しているオプシンを探索した。その結果、明タイプの卵巣からは3種類(CpLop1, CpLop2, CpLop3)、暗タイプの卵巣からは4種類のオプシン(CpDop1, CpDop2, CpDop3, CpDop4)を見つけることができた。また、F1ハイブリッドの卵巣には、明タイプと暗タイプの双方のオプシン7種類すべてが発現していることが確認された。既知の動物オプシンの塩基配列との比較を行ったところ、エダアシクラゲの卵巣で発現している7種類のオプシンは、いずれも「刺胞動物Gs型」に分類された。すなわち、cAMPを上昇させるGs型Gタンパク質と共役していることが予想される。それぞれのオプシンの機能を阻害した際に明刺激や暗刺激への応答がどのように変化するかを調べるため、明タイプおよび暗タイプのゲノム解析を進めるとともに、CRISPR-Cas9によるノックアウト個体の作出を目指し、ガイドRNAの設計に取り掛かっている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
昨年度(令和4年度)は、新型コロナウイルス感染症による行動制限と学内業務の増大の影響がまだ一部残っており、県外でのフィールド調査をほとんど行うことができなかった。また、卵巣で発現しているオプシンの探索にも当初の想定以上に時間がかかってしまった。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度(令和5年度)のうちに、標的とするオプシンの機能阻害(ノックアウト)を成功させたい。現在、Clytiaというクラゲでノックアウトを成功させているフランスのグループと密に連絡を取っており、オプシンの機能阻害についていくつかの具体的なアドバイスを受けている。また、本年度は本研究課題の仕上げの年度となるため、これまでに得てきた結果をまとめ、学会発表を行うとともに、査読付きの学術雑誌への掲載を目指す。
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Report
(3 results)
Research Products
(17 results)
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[Journal Article] A highly photostable and bright green fluorescent protein2022
Author(s)
Hirano Masahiko、Ando Ryoko、Shimozono Satoshi、Sugiyama Mayu、Takeda Noriyo、Kurokawa Hiroshi、Deguchi Ryusaku、Endo Kazuki、Haga Kei、Takai-Todaka Reiko、Inaura Shunsuke、Matsumura Yuta、Hama Hiroshi、Okada Yasushi、Fujiwara Takahiro、Morimoto Takuya、Katayama Kazuhiko、Miyawaki Atsushi
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Journal Title
Nature Biotechnology
Volume: -
Issue: 7
Pages: 1132-1142
DOI
Related Report
Peer Reviewed / Open Access
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