Project/Area Number |
20K06887
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 46020:Anatomy and histopathology of nervous system-related
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
丹治 邦和 弘前大学, 医学研究科, 助教 (10271800)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
若林 孝一 弘前大学, 医学研究科, 教授 (50240768)
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Project Period (FY) |
2020 – 2022
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Project Status |
Discontinued (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | 神経変性疾患 / パーキンソン病 / リン酸化 / シヌクレイノパチー / 認知症 / シヌクレイン / 検出方法 |
Outline of Research at the Start |
パーキンソン病やレビー小体型認知症はいまだ原因が不明の神経難病である。国内には数十万人の罹患者がおり、病早期から治療を始めるほど効果も高いことが知られている。 本申請課題では早期診断に役立つ、簡易な検出キットの開発を行う。現在すでに開発されている検出キットはあるが、精度が低く、結果が不安定なため臨床診断に応用されるまでには至っていない。原因は健常者の脳にある正常な分子と患者脳内の異常分子を区別できないことである。 申請者らはこれまでに異常分子を区別・検出する方法を確立し、さらに2019年にはより異常分子にくっつきやすい現象を見出した。これらの手法と知見を組み合わせて早期診断技術を開発する。
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Outline of Annual Research Achievements |
αシヌクレイン(Syn)はパーキンソン病(PD)、レビー小体型認知症(DLB)および多系統萎縮症(MSA)の病態に深く関与する分子である。これらの疾患を早期に診断するためには、コスト面および簡易さの点から血液中のバイオマーカーが必要とされ、実際に血液中や髄液中のSynを指標にした検出キットも市販されている。しかし、健常者の脳にある正常なSynと患者脳内の異常Synを区別できないため検出の精度が低く、結果が不安定なため臨床診断に応用するまでには至っていない。 我々はこれまでに異常Synを区別・検出する方法を確立し、異常Synを認識する分子NUB1を同定してきた。特に異常Synと強く結合するリン酸化NUB1の存在を証明した。そこでこのNUB1を目印にすることで異常Synの検出法の確立を目指している。 昨年度までにMSAに認められるSyn凝集体では高率に細胞小胞と共存することを見出した。この知見から細胞内外の小胞を回収することで異常Synを濃縮できる可能性がある。これまでに患者血清・脳脊髄液中の異常Synの定量技術確立のため、細胞内外の小胞を回収法の模索を行い、上述の手法で回収したサンプルからNUB1を用いて免疫沈降を模索している。 今年度は、レビー小体病(PDおよびDLB)におけるSyn凝集と小胞構造の関連について検討した。すべてのレビー小体関連構造物に小胞構造が認められたが、異常Synによる標識率はMSAに比べ有意に低かった。この違いは、MSAとレビー小体病におけるSynフィブリルの凝集性や伝播性、細胞毒性の違いを反映している可能性が高く、脂質膜を用いたSyn凝集モデルはMSAの封入体形成を擬えるモデルと考えられることを指摘した。さらに、培養細胞から径200~500nmの小胞が抽出、精製できることを確認した。
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