Elucidation of the infection mechanism of Trichosporon asahii, a pathogenic fungus resident in the environment
Project/Area Number |
20K07022
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 47030:Pharmaceutical hygiene and biochemistry-related
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Research Institution | Meiji Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
松本 靖彦 明治薬科大学, 薬学部, 准教授 (60508141)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Keywords | 真菌 / 感染 / 遺伝子欠損株 / カイコ / トリコスポロン・アサヒ / 感染症 / 遺伝子組換え / トリコスポロン |
Outline of Research at the Start |
トリコスポロン・アサヒは、好中球が減少した患者に対しては重篤な深在性真菌症を引き起こす病原真菌であり、その感染症の致死率も高く臨床上問題となっている。しかし、トリコスポロン・アサヒの感染機構については不明な点が多い。本研究では、トリコスポロン・アサヒの感染機構を分子生物学的に解明する。トリコスポロン・アサヒの感染機構を明らかにするための基盤技術の開発を行い、予防法や治療法の開発に繋げる。
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Outline of Annual Research Achievements |
トリコスポロン・アサヒは、好中球が減少した患者に対しては重篤な深在性真菌症を引き起こす臨床上問題となっている病原真菌である。しかし、これまでにトリコスポロン・アサヒの病原性を評価するための感染動物モデルがなく、またトリコスポロン・アサヒの遺伝子組換え技術が確立されていなかった。 本研究の目的は、環境常在性の病原真菌であるトリコスポロンの感染機構を分子生物学的に解明するための基盤技術の構築である。 令和2年度では、簡便にトリコスポロン・アサヒの病原性を評価するためのカイコ感染モデルの確立に成功した。また、アグロバクテリウムを用いた遺伝子導入法によりトリコスポロン・アサヒにGFPを発現させることに成功した。 令和3年度では、トリコスポロン・アサヒの遺伝子欠損株を作製するための方法を確立した。令和2年度に確立したアグロバクテリウムを用いた遺伝子導入法を用いて、非相同組換え修復に関与するKu70タンパク質をコードするku70遺伝子の欠損株を樹立した。このku70遺伝子欠損株は、野生株より標的とする遺伝子領域に対する相同組換え効率が上昇していた。これは、Ku70タンパク質を介した非相同末端連結による非特異な遺伝子挿入が起こらなくなり、標的とする遺伝子領域で相同組換えが起きる頻度が上昇したことによると考えている。 令和4年度では、ku70遺伝子欠損株を親株として用い、エレクトロポレーション法とJoint PCR法を組合わせた方法で、大腸菌での遺伝子クローニングを行うことなくトリコスポロン・アサヒの遺伝子欠損株を樹立する方法を開発した。 これらの結果から、カイコ感染モデルを用いたトリコスポロン・アサヒの病原性の評価系、およびku70遺伝子欠損株を親株とした迅速簡便な標的遺伝子の欠損株を樹立する技術が構築できたと考えられる。トリコスポロン属真菌での遺伝子欠損株の樹立は本研究が初めてである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画の通り、令和3年度までにトリコスポロン・アサヒのカイコ感染モデルの確立とアグロバクテリウムを用いたトリコスポロン・アサヒの遺伝子欠損株を作製することに成功しており、令和4年度ではアグロバクテリウムを用いた方法より簡便なエレクトロポレーション法によるトリコスポロン・アサヒの遺伝子欠損株の樹立に成功した。これらの結果は、トリコスポロン・アサヒの感染症の研究に重要になる簡便な感染モデルの確立という目的とトリコスポロン・アサヒの迅速簡便な遺伝子欠損株の樹立という目的が達成されており、研究が順調に進展していることを示している。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、これまでに確立したトリコスポロン・アサヒの遺伝子欠損株を作製する方法を用いて、トリコスポロン・ア サヒの病原性に関わる遺伝子を同定する。まずはトリコスポロン・アサヒと同じ担子菌門に属する病原真菌であるクリプトコッカス ・ネオフォルマンスの病原性に関与することが知られている遺伝子のトリコスポロン・アサヒにおける相同遺伝子の欠 損株を樹立して、カイコに対する病原性に関わるか検証する。特に、カルシニューリン経路やGpa経路はトリコスポロン・アサヒにも保存されていることがゲノム解析から明らかになったので、これらのシグナル伝達経路がトリコスポロン・アサヒの病原性に関与するか明らかにする。すでにカルシニューリンのβサブユニットをコードするcnb1遺伝子欠損株の樹立に成功している。さらに、その他のカスケードに関わる遺伝子欠損株も樹立し、最もカイコ感染モデルで病原性に寄与するシグナル伝達経路を特定する。
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Report
(3 results)
Research Products
(38 results)