Project/Area Number |
20K07235
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 48010:Anatomy-related
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Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
土井 佳子 福岡大学, 医学部, 講師 (10341538)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Keywords | 赤血球 / 赤血球分化 |
Outline of Research at the Start |
自己免疫性甲状腺疾患(AITD)感受性遺伝子として同定したZFATは転写制御因子として、これまでにT細胞の恒常性、胸腺T細胞の分化、マウス胎児発生期の造血等における重要な役割を報告してきた。最近の研究から、新たにマウス成体の骨髄における赤血球系前駆細胞に重要な機能を有することが示唆された。赤血球系前駆細胞におけるZFATを中心とした機能制御に関わる分子との分子機構の同定は、赤血球造血系関連疾患の発生機序および病態の解明へと繋がり、治療法開発への発展が期待される。本研究では骨髄における赤血球系細胞の分化に焦点をあてたZFATの転写制御ネットワークの解明を行う。
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Outline of Annual Research Achievements |
自己免疫性甲状腺疾患(AITD)感受性遺伝子として同定したZFAT(zinc-finger gene in AITD susceptibility region / zinc-finger with AT-hook) の骨髄での赤血球分化における機能的役割とその機能発現のための分子機構の解明を目指して、コンディショナルZFAT欠失マウス骨髄由来赤血球系前駆細胞の発現解析とクロマチン構造との関連性、および細胞株を用いたZFAT発現抑制時の発現解析を中心に解析を進めた。 タモキシフェン投与による時期特異的にZFATを欠失したコンディショナルZFAT欠失マウスの表現型解析では、骨髄由来赤血球系前駆細胞において細胞数の変化が示され、赤血球分化過程での機能が示唆されている。骨髄由来赤血球系前駆細胞のクロマチンアクセシビリティーを網羅的に調べるためにAssay for Transposase-Accessible Chromatin(ATAC)-seq解析を試みた。セルソーターにより分離した骨髄由来赤血球系前駆細胞を高活性改変型Tn5トランスポゼースを用いてタグの付加およびDNAの断片化を行い、ゲノムワイドにクロマチン構造を解析した。オープンクロマチン領域の同定、さらにChIP-seq解析およびRNA-seq解析結果との統合によりゲノム結合領域と発現変動との関連性の検討を進めている。また、ZFAT発現抑制時におけるK562細胞のRNA-seq解析等を行った。RNA-seq解析のシークエンスのアライメントおよびノーマライゼーションデータから、発現変動遺伝子の同定を行った。赤血球関連およびその他血球関連の発現変動が示された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
ATAC-seq解析のための細胞のソーティングとライブラリー調整の検討、およびコンディショナルZFAT欠失マウスとコントロールマウスの骨髄由来細胞のex vivo分化培養予備実験と解析に時間を要した。引き続き、研究期間延長によりZFATの骨髄赤血球系分化における分子機構の解明につなげる。
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Strategy for Future Research Activity |
マウス骨髄由来赤血球系前駆細胞におけるZFATの機能解析および機能発現のための分子機構の解明を目指して、ZFATを欠失させた時の赤血球分化段階におけるフローサイトメトリー解析等による追加の表現型解析、および得られている各種RNA-seq解析、ChIP-seq解析およびATAC-seq解析の解析データの統合により分子機構について検討する。また、コンディショナルZFAT欠失マウスを対象にマウス骨髄由来細胞のうち赤血球系前駆細胞を分離後、ex vivoにて赤芽球系細胞へ分化培養させ、ZFAT発現抑制時の影響を検討する。さらに細胞株における赤芽球系細胞への分化誘導時において、ZFAT発現抑制と分化過程のタイミングを検討しながら、経時的なZFATの機能の関連性を検討し、分子機構の解明を目指す。
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