Project/Area Number |
20K07390
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 49020:Human pathology-related
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
河崎 秀陽 浜松医科大学, 光尖端医学教育研究センター, 准教授 (90397381)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | ナノスーツ / 光-電子相関顕微鏡 (CLEM) 法 / パラフィン切片 / 卓上低真空SEM / FE-SEM / ナノーツ / ナノスーツ法 / 病理標本 |
Outline of Research at the Start |
申請者は光学顕微鏡で同定したパラフィン切片上の病変部位を、生物適合性高分子溶液(ナノスーツ液)と走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて非破壊的かつ簡便に高解像立体的組織像を観察することに成功した(Kawasaki H. et al. Laboratory Investigation, 2019年)。 今後は本法が広く世界で利用され、診断や研究に応用されると期待される。本申請では光学顕微鏡を中心として築き上げられた組織形態情報と、ナノスーツ/光-電子相関顕微鏡(CLEM)法で得られる立体的組織微細構造・タンパク発現分布・元素分布情報を融合させた新たな診断法の確立を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
光学顕微鏡を用いたパラフィン組織切片の形態診断には、100年以上にわたって蓄積された膨大な知識が含まれている。病理診断において、光学顕微鏡で同定した組織切片の病変部位を高倍率で観察する必要にしばしば遭遇する。申請者は生体適合性高分子溶液(ナノスーツ液)と走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて、非破壊的かつ簡便に同一切片・同一部位の高解像度立体的組織像を観察することに成功した。またSEM観察後にHE染色を施し、元の標本に戻すことにも成功した。 この方法により世界中に現存する膨大な病理標本を失うことなく、SEM観察できる道が開かれた。今後は本法が広く世界で利用され、診断や研究に応用されると期待される。本申請では光学顕微鏡を中心として築き上げられた組織形態情報と、ナノスーツ/光-電子相関顕微鏡 (CLEM) 法で得られる立体的組織微細構造・タンパク発現分布・元素分布情報を融合させた新たな診断法の確立を目指す。本年度はこの方法により3本の論文を発表することができた。 病理診断時に沈着物を観察することがある。その判定をするとき、HE所見と臨床情報を考慮して、特殊染色を依頼することが多いが、想定した元素しか知ることができない。ナノスーツ法による元素分析により、複数の元素の分布を一回の測定で判断することができる。当該年度は消化管に沈着した鉄をナノスーツ法を用いた元素分析で解析し、dataをまとめて論文として投稿している。その他に現在病理検体を中心として多くの臨床例を解析している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
理由 研究ではナノスーツCLEM法を利用することにより、光学顕微鏡では観察できない微細構造を観察し、タンパク発現・元素分布などの情報を融合させた新たな診断法を目指している。当該年度は消化管に沈着した鉄をナノスーツ法を用いた元素分析で解析し、dataをまとめて論文化している。当該年度はこの方法を利用して、3本の論文を発表した。また他の消化器の沈着物の解析が現在進んでおり、当初の計画以上に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究の推進方法としては、人工知能を使用して、病理医が予期しない病変をナノスーツCLEM法を用いて観察することを目指しています。またナノスーツ-CLEM法の応用例を増すことで有用性を更に確認していく予定である。
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